「1℃下げる」「1時間短く」の省エネ効果は? 冬の暖房を賢く使う方法

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2022/12/09 05:05 ウェザーニュース

今冬は、世界的なエネルギー価格の高まりや電力供給体制への不安から、省エネへの関心が高まっています。個人でできることとして挙げられるのがエアコンなどの暖房の使い方。では、「1℃減らす」「1時間短く」の効果はどのぐらいなのでしょうか?
冬の家電製品別の電力消費割合
冬季に家庭で使われる電化製品のうち、消費電力が最も高いのはエアコンなどの暖房器具です。つまり、暖房器具の使い方を工夫すれば、効率よく省エネできるということです。

ただ、無理に暖房の使用を控え、健康を害してしまってはいけません。

そもそも、エアコンなどの暖房を抑えることによる省エネ効果とは、どれぐらいあるものでしょうか。家庭で使われることの多いエアコンとファンヒーターを例にわかりやすく費用で考えてみましょう。

「1℃減らす」「1時間短く」の効果とは?

冬の暖房「1℃減らす」「1時間短く」の省エネ効果は?
エアコンによる暖房は、設定温度を1℃下げるだけで、ひと冬約1,430円、毎日の使用時間を1時間短くすると、約1,100円の節約になるといいます。

では、ファンヒーターではどうでしょうか。こちらは動力源によってやや異なります。

石油ファンヒーターの場合、設定温度を1℃下げるとひと冬で約880円、毎日の使用時間を1時間短くすれば約1,470円の節約に。ガスヒーターでは、1℃下げると約1,320円、使用時間を1時間短くすると約2,150円の節約になるといいます。

エアコンでは設定温度を下げることで効果が高く、ファンヒーターでは使用時間を短くすると効果が高いことがわかりました。

もちろん、暖房費は家の大きさや使用する部屋の広さ、日当たりや断熱性能などの家の条件によっても変わります。しかし、設定温度と使用時間を少し意識するだけで省エネ効果は十分に期待できそうです。

寒くならない省エネの工夫

使用時間を短くするには、使わない部屋の暖房は切る、なるべく家族が同じ部屋で過ごすといった工夫ができます。設定温度も少し下げる程度なら、1枚重ね着したりひざかけなどを使用することで、十分暖かく過ごせそうです。

湿度が低いと寒さを感じやすくなるので、加湿器を適度に使用すると体感温度が上がります。可能ならば厚手のカーテンを閉める、窓に断熱シートを貼る、床に断熱マットをしくなどすることで、熱が逃げるのを防いで暖房効率を上げられます。

また、エアコンやファンヒーターで省エネするには、次のようなポイントもあります。

▼エアコンの省エネ

・扇風機、サーキュレーターを併用
温かい空気は軽いため、部屋の上部に溜まります。扇風機やサーキュレーターで部屋の空気を循環することで暖かさを感じやすくなります。

・室外機のまわりを整理する
室外機の吹き出し口付近に物を置いてしまってはいないでしょうか。室外機周辺は、空気の流れが悪くならないよう整理しておきましょう。

・フィルターの掃除
エアコン内のフィルターが目詰まりしていると、そのぶん暖房効率が下がってしまいます。月に1~2回を目安に掃除しましょう。

▼ファンヒーターの省エネ

・15分前にスイッチオフ
ファンヒーターを切っても、すぐに室温が下がるわけではありません。出かける前や就寝前など、部屋にいなくなる15分前を目安に早めに切るようにしましょう。

・フィルターの掃除
エアコンと同様にフィルターが目詰まりしていると、暖房効率が下がってしまいます。説明書に従って定期的に掃除しましょう。

今年は寒さに加え、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行も懸念されています。あまり無理をして体調を崩すことがないよう、上手に省エネしていきましょう。

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参考資料など

経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

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