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性同一性障害特例法の性別変更要件 最高裁大法廷が憲法判断へ

生殖機能をなくす手術を性別変更の条件とする性同一性障害(GID)特例法の規定が個人の尊重を定めた憲法13条などに違反するかについて、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は7日、審理を大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)に回付した。第2小法廷は2019年1月、この規定を「合憲」とする決定を出しているが、その後の社会情勢の変化を踏まえ、最高裁の裁判官全15人が参加する大法廷での審理が必要と判断した。

 04年施行の特例法は、GIDの人が家裁に性別変更を申し立て、審判で認められれば戸籍の性別変更を可能とした。同法は変更の要件として、生殖機能を欠く状態にある(手術要件)▽未成年の子どもがいない(子なし要件)▽複数の医師にGIDと診断されている▽18歳以上▽結婚していない――などを規定。家裁は全ての要件を満たさなければ性別変更を認めない運用をしている。

 手術要件は後遺症のリスクや100万円程度の費用がかかること、子なし要件は子どもを持つ人の性別変更を不可能とすることから、両規定の見直しを求める声が当事者団体から上がっている。最高裁は今回、子なし要件は大法廷回付の対象としておらず、手術要件に限って憲法判断が示されることになる。

 回付されたのは、戸籍上の男性が手術なしでも女性への性別変更を認めるよう求めた審判で、1審・岡山家裁決定(20年5月)、2審・広島高裁岡山支部決定(20年9月)はいずれも性別変更を認めなかった。戸籍上の男性は、手術要件は憲法13条の他に「法の下の平等」を定めた14条にも反するとして最高裁に特別抗告した。

 19年の小法廷決定は「性別変更前の生殖機能で子どもが生まれれば、親子関係にかかわる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」として裁判官4人全員一致で手術要件を「合憲」とした。ただ、うち2人は手術なしでも性別変更を認める国が増えている状況を踏まえて「憲法13条に違反する疑いが生じている」との補足意見を示していた。【遠山和宏】

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