リモートワークで「WEBカメラを常時オンにすること」を拒否してクビになった社員が、会社を訴えて1,000万円を支払わせることに成功しました。
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*Category:テクノロジー Technology *Source:nltimes,bloomberg,@elonmusk
リモートワークで「9時間のWEBカメラ常時オン」を拒否した社員
オランダのノールブラバント州ディーセン在住の社員は、フロリダ州ミラマーに本社を置くソフトウェア開発会社Chetu Inc.のRijswijk支社で働いていました。そして、給与、歩合、変動賞与、休日手当などで年間7万ユーロ(約1,000万円)以上の収入を得ていました。
そんなある日、社員は会社から「Corrective Action Program」と呼ばれる仮想トレーニング期間に参加するよう命じられます。そして会社から、この期間中は画面共有をオンにし、WEBカメラを起動した状態で、1日中ログインし続けなければならない、と告げられたのです。
しかし、この社員は9時間カメラによって監視されることはプライバシーの侵害だと考え、その指示を拒否しました。また、PC画面を共有しているためカメラを起動しなくても何をやっているかは把握できるはずと主張しています。ただ、その主張は通りませんでした。
会社は指示を守らないその社員を「労働拒否」及び「業務命令違反」としてクビに。社員はその判断を不服に思い、オランダの裁判所に訴えることにしました。訴えた結果、オランダの裁判所は「カメラを常時オンにする、という指示は社員のプライバシーの尊重や権利に反するものです」と判断されたのです。
そして、オランダの裁判所は会社に対して、7万5000ユーロ(約1100万円)の慰謝料を払うように命令しました。訴えた社員にとっては、まさに完全勝利といえる結果です。
一方で、米国企業であるAppleやテスラなどはリモートワークに否定的。特にテスラのCEOであるイーロン・マスクは幹部社員に「リモートワークは認めない、週40時間出勤しなければクビ」と強く否定しています。
またマスクは、最近買収したTwitterの従業員にもメールで「承認されない限りリモートワークを禁止する」と指示しています。この新ルールはすぐに適用され、従業員は少なくとも週に40時間オフィスにいることが求められているようです。このマスクの指示に逆らった場合は、逆に訴えられたり秒速でクビにされる可能性もあるのがアメリカです。いやはやどちらも両極端というか、エグい話です。
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「リモートワーク」からの「会社を訴えて1,000万円をブン取る」方法