Appleが「物理キーのないキーボード」の特許を取得しました。この内容と、想定されている「キーボードのないMacBook」のようなデバイスについて、テック系メディア「Appleinsiders」が解説しています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:Appleinsider ,AntonioDeRosa
※画像はイメージです(by AntonioDeRosa)
今回認められた特許「フォースセンシングと触覚フィードバックを搭載したキーレスキーボード(Keyless keyboard with force sensing and haptic feedback)」は、もともと2017年に米国特許商標庁に申請されたものです。この特許では、キーボードの物理キーを、複数のタッチセンシングシステムを備えたガラス製ディスプレイで置き換えることを効果的に説明しています。
Appleの申請では、従来のキーベースの入力は「新しいデバイスやOS、ソフトウェアが提供する拡張的な機能に対応する柔軟性を欠いており、異なるユーザーのニーズや好みに適応することができない」と主張されています。
しかし、従来のタッチスクリーンでは、触覚フィードバックはほとんどありません。そこでAppleが提案しているのが、Tapticエンジンによる触覚フィードバックです。
この機能は、異なる「入力領域」に対応する2つの力検知システムを含むガラス層と、ユーザーの指の位置を判断するためのタッチセンサーシステムで構成されています。触覚フィードバックは、1つまたは複数のアクチュエーターによって提供され、各キーへのタッチに対応する反応を返します。
※画像はイメージです(by AntonioDeRosa)
出願時に提供された画像には、キーの画像が表示される長いタッチパネルを使用した仮想キーボードが描かれています。また、キーボードとトラックパッドが配置される下段全体を、1枚の大きなパネルに置き換えたようなノートPCの画像もあります。
この機能の強みは、キーボードの配置がよりフレキシブルになることです。例えば、キーボードの中央にトラックパッド領域を表示したり、ユーザーの手の位置に対してよりエルゴノミックなレイアウトに組み替えたりすることができます。
また、仮想キーボードに切り替わることにより、どの言語にも対応できるのもメリットです。他にも、特定のアプリではキーボードではない操作画面を表示することなども可能になるかもしれません。
このコンセプトはデュアルディスプレイの端末に限定されるものではなく、半分に折り畳むことができる「ディスプレイを備えた電子デバイス」の詳細を記した別の特許出願も発見されています。これは、iPadのようなデバイスを折りたたむことにより、ノートブックに似た形状にし、ソフトウェアキーボードを一方に表示するといったものです。
※画像はイメージです(by AntonioDeRosa)
Appleは特許を多く取得しているため、このような製品が実現するかどうかは現段階では不明です。とはいえ、Appleが折りたたみiPadのようなデバイスを開発しているという噂はあるため、将来的にはこのような製品をお目にかかることができるかもしれません。
オリジナルサイトで読む : AppBank
MacBookを〝再発明する〟Appleの革新的特許