10月31日はハロウィン。
最近では日本でもさまざまなコスチュームが店頭やオンラインで売られているが、障害のある子どもたちにとって、その状況は異なる。
国連によると、世界では約10億万人、人口のおよそ15%が何らかの身体的・精神的・もしくは感覚的障害があるという。
障害のある人のために、着脱などがしやすい機能を備えた「アダプティブ」な洋服は、日本では専門ブランドや一部の大手ブランドでも販売されているが、選択肢は多くはない。ハロウィンコスチュームとなれば尚更だ。
そんな中、昔からハロウィンを盛んに祝うアメリカでは、「アダプティブ」なハロウィンコスチュームを販売する大手量販店やブランドが増えている。
大きな転機は2019年。大手スーパー「Target(ターゲット)」が、「アダプティブ」なキッズのハロウィンコスチュームの販売をスタートした。この年は、4種類のコスチュームと2種類の車椅子カバーを発表した。
その種類は2022年、バットマンやワンダーウーマン、ユニコーンなど、15種類以上に増えている。
値段は多くが25〜35ドル(約3700円〜5100円)で、一般のキッズコスチュームの殆どが15〜35ドル(約2200円〜5100円)であるのに比べると、若干高めになっている。
同社では、2018年からキッズ用のアダプティブ・ウェアの販売を開始しており、現在は赤ちゃんから大人用までの商品を扱っている。
プリンセスやキャラクターのコスチュームで人気のディズニーも、2020年に「アダプティブ」コスチュームをローンチしており、日本版の公式オンラインショップでも一部販売している。
他にも、2022年から販売を開始した米中西部の大型スーパー「Meijer」など、大手量販店やブランドが展開を始めている。
これらのコスチュームは、着脱が容易にできるよう調整されていたり、自閉症などで感覚過敏な子どもでも一日中心地よく着ていられるよう、素材や縫い目に工夫がされていたりする。また、チューブ装着用のために腹部に外からは見えないようなアクセス口があったり、車椅子利用者用に丈が調整されていたりするものもある。
アダプティブなハロウィン・コスチュームを大手の中で最初に取り扱い始めたとされる「Target」は、これまでもインクルーシブな商品や広告で知られている。
同社は1990年に初めて障害のある子どもを広告モデルに起用し、広く評価を得た。その後2003年にはのちにダイバーシティ&インクルージョン部署となるダイバーシティ委員会を設置。障害から人種、LGBTQに関わる権利まで、様々な課題に取り組んでいる。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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