『百万本のバラ』ロシアの国民的歌手、ウクライナ侵攻を批判「国際社会ののけ者に」

アーラ・プガチョワさん=2011年撮影

『百万本のバラ』などのヒット曲で知られるロシアの著名歌手アーラ・プガチョワさんが、ロシアによるウクライナ侵攻への反対を表明した。

英紙ガーディアンは、「ロシアの象徴的存在のポップスターが、公然とウクライナでの戦争を批判するのは初めて」と報じている。

ロシアで最も人気のある歌手の一人であるプガチョワさんは、コメディアンで人気司会者の夫マクシム・ガルキンさんと連帯し、ロシア当局に対し彼女を「スパイ」のリストに加えるよう求めた。

「(夫は)祖国の繁栄と平和、表現の自由を願っている」

ガルキンさんは、これまでにウクライナ侵攻を非難する意見の発信を続けてきた。2月には、自身のInstagramで「早朝から、ウクライナの友人や親戚と話をしているんだ!この気持ちを表現する言葉が見つからない!どうしてこんなことがあり得るのか。戦争を正当化することはできない。戦争反対!」などとつづっていた

Sky newsによると、ガルキンさんは現地時間の9月16日、当局から「スパイ」として登録された。

ロシア政府は、当局の政策に批判的なメディアや団体、個人に対して、「外国のエージェント(スパイ)」とのレッテルを貼っている。

プガチョワさんは自身のInstagramで、約350万人のフォロワーに対しこう訴えたという。

私の愛する国のスパイリストに私を入れてください、とお願いしているのです。なぜなら、私は夫と連帯しているから。夫は正直で倫理的な人間です。彼は、真の清廉潔白なロシアの愛国者として、祖国の繁栄と平和、表現の自由を願っているだけなのです」

さらに、ロシア大統領府による「幻想的な目標」が、「私たちの国を国際社会ののけ者にし、国民の暮らしを極めて困難なものにしている」と批判した。

プガチョワさんは、ソ連時代にキャリアをスタートさせ、55年以上にわたって人気を博してきた。レコードの売上枚数は2億5000万枚を超える

2009年の60歳の誕生日には、当時のメドベージェフ大統領から「祖国功労勲章」を授与された

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