土用の丑の日、鰻だけじゃない「う」の付く食べ物とは?(2022年7月23日)

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2022/07/22 15:36 ウェザーニュース

23日(土)は土用の丑の日。2022年の「土用の丑の日」は、7月23日(土)と8月4日(木)の2回あります。

「土用」とは、「土旺用事」(どおうようじ=土が旺盛で支配する)から転じた言葉で、立春・立夏・立秋・立冬の前の各18日間のこと。古くから「土用」には、胃腸に良いものを食べるべきとされてきましたが、特に夏の土用の日は、「う」の付く食材を食べると夏バテしないと言われています。

体調別にオススメの食材を源保堂鍼灸院の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)が教えてくれました。

「う」のつくオススメ食材

『う』のつくものは、鰻以外でも良いですが、もちろん全てが同じ効能ではありません。「栄養補給には、牛と鰻、暑気あたり予防には瓜、暑気あたりと解毒には梅。食欲がないときにはうどんなどがお勧めです」(瀬戸先生)
「土用」に食べたい「う」のつく食べ物
▼牛
丑=牛なので、由来からすると土用の丑の日には牛を食べるのが自然。しかし、仏教の影響が強い日本では、肉食の文化は根付きませんでした。とはいえ牛は「土畜」とも呼ばれ、脾胃(脾臓と胃腸)を養うとされ、胃腸が疲れて体力が落ちている時に食べる良い食材の1つです。

特に脂身の少ない赤身のものをさっぱりとした調理法でいただくといいでしょう。

▼鰻
土用の日に食べる食材の代表格。五行説でいう「火」の影響が強い夏の天候に対抗するために「水」に属する鰻を摂取したと考えられます。この時期の魚は脂が多いものが少なく、栄養がしっかり摂れる鰻は、貴重な栄養源だったのです。

鰻は元気をつけて、腰を温め、夏痩せや痔を防いでくれると古くから言われており、万葉集にも記述があるほどです。ただし脂が多いので常食には適しません。食べすぎには注意してください。

▼瓜(うり)
体の余分な熱と湿気を取り除いてくれるので、暑気あたりの予防に良いとされています。また水分バランスの調整を行なう作用もあります。体を冷やすので、胃腸が冷えている人やあまりに消化力が落ちている人は避けてください。

【瓜の仲間】
・きゅうり/体の熱を取る、利尿する、体を潤す
・苦瓜(にがうり、ゴーヤ)/熱中症を予防する、目のできものなどの熱毒を取る
・かんぴょう(夕顔)/利尿作用がある、熱を取る、体を潤す
・スイカ、メロン/熱中症を予防する、利尿する、渇きをいやす
※特に苦瓜とスイカは体を冷やす作用が強いので注意

▼梅干し
梅干しを作るためにこの時期に天日干しすることを「土用干し(どようぼし)」と言います。もちろん梅雨が明け天気が良くなるからでもありますが、東洋医学独特の考えとして「木火土金水」の全ての気を入れるためにこの土用の時期に干すのがいい、とされているのです。

梅干しは食欲不振、喉の渇き、解毒作用、熱をとる、といった高い効用があります。「梅はその日の難のがれ」と言われていますが、1日1個食べたいものです。

▼うどん
温かいうどんは米よりも消化が早いので、消化力が落ちても食べやすいのですが、しっかり噛むようにしてください。タンパク質や野菜なども一緒に食べるようにすれば夏バテ予防としては完璧です。

暑さはこれからが本番。暑気あたり(夏バテ)に負けない体づくりのために、「う」のつく食べもので英気を養ってください。
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