兵庫県尼崎市は6月24日、全市民46万人分の個人情報を記録したまま紛失していたUSBメモリーが発見されたと発表した。このUSBメモリーはパスワードがかけられており、「内容は暗号化処理が施されている」とした。また、現時点では外部へのデータ漏洩は確認されていないという。
■飲酒後路上で寝る。目覚めるとかばんごとなくなっていた
尼崎市によると21日、BIPROGY株式会社関西支社の関係社員が、大阪府吹田市のコールセンターでのデータ移管作業のために必要なデータを記録したUSBメモリーをかばんへ入れて、市政情報センターから持ち出した。
データ移管作業が終わった後、この関係社員は午後10時半ごろまで同僚と飲酒。その後、路上で寝てしまったという。
「徒歩で帰宅中に路上で寝てしまい、午前2、3時に目覚めたところ、USBメモリーが入ったかばんが無いのに気付いた」とBIPROGY社員は23日の記者会見で話していた。
尼崎市は今後の対応について「市職員はもちろん受託者に対して、USBメモリーなど電子記録媒体を本市事業所外へ持ち出す場合は、具体的な運搬方法を含めて必ず本市に許可を得た上で、暗号化など情報セキュリティ対策を行い、複数人での配送や運送会社のセキュリティ便を使用するなどセキュリティマネジメントを徹底するようにいたします」としている。
■USBメモリーの中身は?
尼崎市の発表によると、このUSBメモリーには以下の個人情報が含まれていた。
・全市民の住民基本台帳の情報(46万517人分)
統一コード、氏名、郵便番号、住所、生年月日、性別、住民となった年月日など
・住民税に係る税情報(36万573件)
統一コード、住民税の均等割額
・非課税世帯等臨時特別給付金の対象世帯情報(令和3年度分7万4767世帯分、令和4年度分7949世帯分)
世帯主の統一コード、申請書番号、申請受付日、申請書不達理由、振込済処理日時など
・生活保護受給世帯と児童手当受給世帯の口座情報(生活保護受給世帯1万6765件、児童手当受給世帯6万9261件)
統一コード、金融機関コード、支店コード、口座区分、口座番号、口座名義
※統一コードとは、庁内システムで使用する番号であり、マイナンバー(個人番号)のことではない
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
紛失した尼崎市のUSBメモリー発見。全市民46万人分の個人情報が入っていた