私たちは、しばしばSNSで 「完璧な身体」の写真を目にします。
その写真を見て、自分と比べてしまったり、自分自身の体を嫌いになってしまったりすることもあります。
しかし、そんな「完璧な身体」の写真がいかに、「現実離れしているのか」について発信している一人の女性に、共感が広がっています。
投稿を続ける理由は?
「完璧な身体」について問題提起する活動をしているのは、フィンランドに住む25歳のサラ・プトー(@saggysara)さん。Instagramにはおよそ41万5000人のフォロワーがいます。ポーズをとった自身の姿とポーズをとっていない姿の比較写真を、InstagramやTikTokに投稿しているインフルエンサーです。
サラさんは、「なぜSNS上で見るものすべてを信じるべきではないか」を説明するメッセージと一緒に、インスタグラム対現実の写真を作成することによって、ボディポジティブを説いています。
例えばこの比較写真は、2台のスマホを使って撮ったものだそう。
左の写真はお腹が隠れてスタイルが強調されていますが、右の写真も同じタイミングに別のアングルから撮影されたといいます。
SNSで見ているものが、撮影の裏でも同じだとは限らないことを伝えるために撮ったと、サラさんはいいます。
サラさんは、「このようなキュレーションされた現実を見て、それを手に入れようとし、すでに持っているものが素晴らしいということを忘れてしまうので、ダメージを受けてしまうのかもしれません」と投稿に言葉を添えています。
Insiderによると、サラさんは、2015年からフィットネスコンテンツを作っていましたが、正しい照明で最高のアングルから屈曲した筋肉の写真を投稿することにすぐに飽きたといいます。
そして、サラさんは、Insiderに「SNS上の人と自分を比べては嫌な気分になることが多く、自分のSNSが他の人に同じ影響を与えることを望まなかった」と語りました。
また、「私の体は24時間365日このように見えるわけではないことに気づき、自分の考えと、ほとんどの時間における私の本当の姿を共有することにしました」とサラさんは語ったといいます。
インスタのプロフィール欄に、このようなメッセージを寄せています。
「あなたの体はトレンドではありません。トレンドみたいに扱わないで!」
サラさんは他にも、無理をしてお腹をへこませた姿とリラックスした普段の姿の比較写真などを投稿しています。
サラさんの投稿:私たちの身体は、直したり、変えたりする必要があるものではありません。人生は完璧を追い求めるものではないということを、もっと認識する必要があるのです。
サラさんの投稿:私は左の写真を撮るために、不快で苦しい思いをしてお腹をへこませましたが、これは普段の私の姿ではありません。
サラさんの投稿:以前は、この写真のようにお腹を見てはつぶして、お腹がなければいいのに、と思っていました。今、私はお腹ぎゅっと抱きしめ、私を生かしてくれている体の一部であることに感謝しています。
サラさんの投稿:写真に満足するために、お腹をへこませたり、体を特定の形に見せたりする必要はないのです。社会は、それが「美的」であると私たちに信じ込ませようとしますが、私たちは誰にでも、そして人間であることに美しさがあることを認識する必要があります。
サラさんの投稿:社会があるタイプの体や体の一部を美化するのは馬鹿げていて、その美化された部分が欠けていると、自分の体を否定的に見るようになるのです。自分の体について否定的な考えをしているときは、このことを心に留めておいてください。あなたの体は、流行り廃りのある商品やアイテムではありません。
私たちが本来生まれ持った体、成長するにつれて変化していく体は、そのままで美しいのです。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「完璧な身体」を信じないで。フィンランドの女性が比較写真で訴えたことは?