Categories: 最新投稿記事

日本企業の死角。スティーブ・ジョブズCEO時代から「Appleがこだわり続けるデータ」とは?



» Apple Watchが「長方形」に作られた理由と「丸型がダメ」な根拠



Appleは競合他社に比べ、「市場シェア」というものをあまり意識していません。

Appleが市場を支配するよりも大切にしていることについて、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。



*Category:テクノロジー Technology|*Source:Apple Explained ,wikipedia

Appleが市場シェアを気にしていないという根拠とは?




あなたがもし、過去15年〜20年の間、Appleのファンであったなら、Appleが製品を最も多く売ろうとしていないことに気がついているかもしれません。

Appleは、Macでコンピュータ市場で一番のシェアを狙っていませんし、iPodを音楽プレーヤー市場で一番売ろうともしていませんでした。当然、iPhoneでも同じことがいえます。

実際スティーブ・ジョブズは、初代iPhoneで携帯電話市場の「1%」だけを獲得することを目標にしていました。なぜなら、それでも数千万ドルの収益を会社にもたらすことができるからです。


このようなビジネス手法は、技術アナリストや金融専門家、時にはApple内の人間からも批判を浴びることがありました。

しかし、今の話はAppleが販売数やシェアを全く意識していないという意味ではありません。

もしティム・クックがスマートフォン市場で90%のシェアか10%のシェアかの選択を迫られたら、当然90%のシェアを選ぶでしょう。しかし問題はそこではありません。

問題は、Appleの優先順位の中で、市場シェアはどこに位置するのかということです。その答えは「最下位に近い」です。

ジョブズは、講演の冒頭でいつもマーケットシェアについての話をしています。


そこでジョブズは、Appleの市場シェアが上がれば喜ぶかもしれませんが、そのことを目標にしてビジネス戦略を立てているわけではないと言っています。

そして、この考え方は、Appleが各市場でどのように製品を位置づけているかを考えればよくわかります。

1984年に初代Macintoshが発売された当時、平均的なパーソナルコンピュータの販売価格は約1,500ドル、現在の価値で約3,700ドル(約47万円)でした。

一方、Macintoshの小売価格は2,500ドルで、現在の価値で約6,100ドル(約78万円)でした。

これは、もともと高価な製品カテゴリーに66%もの上乗せをしていることになります。


また、2001年の初代iPodでは、既存のMP3プレーヤーの小売価格が2〜300ドル(約25,000円)程度だった時代に、400ドル(約5万円)もしました。

そして初代iPhoneでは、2007年の発売当時は500ドルで、現在の価値なら600ドル(約77,000円)という、高価なApple製品の1つでした。

今の感覚で言うと、iPhoneが600ドル(約77,000円)で買えると安く感じてしまうかもしれません。しかし、現在のスマートフォンの価格と10年以上前の価格を比較することは、公正ではありません。


また当時のアメリカには、通信会社の補助金というものがありました。補助金とは、ユーザーがiPhoneを購入すると、通信会社から割引を受けられるというものです。そのため、ユーザーは初期費用を抑える事ができます。

もし、その補助金がなければ、初代iPhoneの価格は831ドル(約10万円)でした。2007年の高級スマートフォンが2〜300ドル(約25,000円)で販売されていたことを考えると、いかにiPhoneが高価だということがわかります。


そのため、1年後に200ドル(約2万5千円)の3Gモデルが発売されるまで、iPhoneの売上は爆発的に伸びませんでした。

オリジナルサイトで読む : AppBank
日本企業の死角。スティーブ・ジョブズCEO時代から「Appleがこだわり続けるデータ」とは?