アメリカ・カリフォルニア州のキリスト教会で5月15日に発生した銃撃事件について、 オレンジ郡保安官事務所は「政治的な動機によるヘイト事件だった」という見解を発表した。
事件が起きた時、教会では台湾系の信者による昼食会が開かれており、1人が死亡、5人が負傷した。当局は68歳の中国系アメリカ人デヴィッド・チョウ容疑者を逮捕した。
同容疑者は中国系アメリカ人で、ネバダ州ラスベガスからカリフォルニア州ラグナウッズまで移動して、台湾系の信者たちを銃撃したという。
16日の記者会見で、ドン・バーンズ保安官は、チョウ容疑者が「台湾コミュニティをターゲットにしていた」と説明。
「容疑者が中国と台湾の政治的な緊張に腹を立てて信者を狙った」という当局の見解を明らかにし「集めた情報から、政治的動機に基づいたヘイト事件だと判断した」と述べた。
容疑者に向かって突進し、犠牲になった
事件が起きた15日、教会では約50人の台湾長老派教会のメンバーが昼食会を開いていた。
保安官事務所によると、容疑者は教会のドアをチェーンで固定し、鍵に強力瞬間接着剤を塗った後、信者たちに向けて発砲した。
死亡した52歳の医師ジョン・チェン氏は、発砲を止めさせるために容疑者に向かって突進し、撃たれたという。他にも66歳から92歳の5人が怪我をした。
保安官事務所によると、信者たちは容疑者に椅子を投げつけ、警察が到着するまで延長コードで足を縛って身柄を拘束した。
銃撃現場からは2丁の拳銃と複数の弾薬、4つの火炎瓶のような装置が見つかっている。
容疑者は数年前からアメリカに住んでいて、最近ではラスベガスで警備員として働いていたが、教会との関係はわかっていない。
FBIも、ヘイトクライムとして今回の事件を捜査している。
バーンズ氏は「人種や宗教的、国籍に基づくどんなヘイトも、この国で許されません」「それは人間の最も醜い部分の現れですが、我々の国にはそれが今存在している」とヘイトクライムを批判した。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
カリフォルニアの教会銃撃事件は「中国と台湾の政治的な緊張」を原因とするヘイトクライム。当局が発表