『中央日報(日本語版)』は「通貨スワップ」の記事がお好きですね。
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『中央日報(日本語版)』の同記事が興味深いのは、米韓通貨スワップを推進したいのかと思いきや、途中からなぜか「日本との通貨スワップ」になっている点です。
まず、日本の岸田政権ならなんとかだまくらかせるのはないか――と考えている可能性があります。
岸田政権は脇が甘いですから注意しなければなりません。
いくらバイデン大統領が訪韓するときに話をぶつけても「恐らくダメだろう」と理解しているから、「通貨スワップを締結すべき」の矛先を日本に向けているという可能性もあります。
韓国メディア『ソウル経済』には「どうせ言ってもダメだろう」という嘆息にも似た記事が出ています。
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同記事のとおり、合衆国連銀がドル流動性スワップを無制限・無期限で常設化しているのは、日本、イギリス、EU、カナダ、スイスの計5つの中央銀行だけです。つまり、ハードカレンシーを持つ国と地域の中央銀行とだけ。
また、『韓国銀行』と締結するのは他の中央銀行と一緒に行ってきました。つまり、韓国はその他大勢の中央銀行の一つなのです。
ですから、『韓国銀行』だけが常設ドル流動性スワップに参加できるなんてことはまずあり得ないのです。
というわけで、この『ソウル経済』の記事は、いくら言っても「米韓通貨スワップを締結するのは恐らくダメだ」と理解した記事です。
『韓国銀行』総裁も「無理だってば(笑)」
傑作なのは、『韓国銀行』新総裁になった李昌鏞(イ・チャンヨン)さんが国会人事聴聞会で、米韓通貨スワップについて聞かれ、以下のように発言していることです。
「合衆国と常設スワップを結んでいる国々は全世界的な金融ハブとも言うべき国々」
「我が国は常設スワップを結びにくい状態で、欲しいとかいうことではないだろう」
この李昌鏞(イ・チャンヨン)さんは、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)のアジア・太平洋局長まで務めた人なのでマクロ経済については深い知見をお持ちでしょう。
李昌鏞(イ・チャンヨン)さんからすれば「合衆国と無期限・無制限の通貨スワップを締結できれば……」などという議論については、恐らく「できるわけないだろ」とでも答えたかったことでしょう。
「欲しいとかいうことではないだろう」と答えたとき、李昌鏞(イ・チャンヨン)さんは冷笑していたはずです。『IMF』で要職を務めただけあって、この人にはどこか「ばかには付き合いきれない」という風が感じられます。
ともあれ、また韓国で「通貨スワップ」の連呼が始まりました。
とりあえず、脇の甘い岸田政権が韓国に対して妥協することが懸念されます。もちろん、韓国に妥協などしたら、次の参院選での勝利は覚束なくなるでしょうが、愚かな決断をしないことを望むばかりです。
(吉田ハンチング@dcp)
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