外務省は3月7日、ウクライナ国境周辺をのぞくロシア全土の「危険情報」を上から2番目に高い「レベル3(渡航中止勧告)」に引き上げた。ウクライナ国境周辺については、すでに最も高い「レベル4(退避勧告)」が発出されている。
発表によると、レベル引き上げの理由について、ロシアへの航空便の運行停止が相次いでいることや、クレジットカード大手の「VISA」と「Master」がロシアでの決済事業の停止を発表したことなどから、「市民生活にも影響が出始めています」とし、「今後ロシアに滞在をする上で、経済措置による影響が強まり、種々の緊張した状況が生じ得ると見込まれます」としている。
その上で、「ロシアへの渡航はどのような目的であれ止めてください」と呼びかけ、ロシア国内に滞在している邦人に向けて、「今後出国手段がより一層制限されることを念頭に、商用便による出国を検討してください」と訴えている。
外務省によると、「危険情報」は、「渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報で、中・長期的な観点からその国の治安情勢をはじめとした、政治社会情勢などを総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた安全対策の目安をお知らせするもの」としている。
危険情報には4つのレベルがあり、上から順に、以下の通り。
「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」
その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。この状況では当然のことながらどのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。
「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」
その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。
「レベル1:十分注意してください」
その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。
外務省は、「危険情報」について、その国・地域ごとの治安情勢を総合的に判断するものとして、「あらゆる状況に適用されるような厳密な発出基準はありません」としつつも、日本人の「生命・身体」に対する脅威を一つの重要なポイントとしている、と説明している。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ロシアへの渡航「どのような目的であれ止めて」外務省が呼びかけ。レベル3になった「危険情報」とは?