ウクライナ侵攻の報道で不安やトラウマを感じた時、心を穏やかにするためにできる8つのこと

ロシアのウクライナ侵攻のような大きな社会問題が発生した時、SNSやニュースに暴力的な画像や悲しい情報があふれます。

それにより、不安やトラウマを経験することは珍しくありません。

これは、他の人たちに共感し、悲しみを感じるという人間の性質によるものです。実際に問題が起きている場所にいなくても、メンタルヘルスは影響を受けます。 

ウクライナ問題以外でも、差し迫った戦争や、長引くウイルス感染、銃乱射事件など、様々な恐ろしい状況でも同じことが起きます。

ですから、もし今あなたが動揺や不安や暗い気持ちを感じているのであれば、それはまったく正常です。

その感情を完全に消し去ることはできないかもしれませんが、感情により良く対応するための方法はあります。

1. 信頼できる情報源を利用する

危機的な状況に陥った時には、偽情報が瞬く間に広がります。

ですから、信頼できる報道やツイート、その他コンテンツをフォローするようにしましょう(Twitterアカウントに認証マークが付いていても、必ずしも正しい情報とは限りません)。

可能であれば、情報を共有もしくは信頼する前に、その情報が複数の情報源によって確認されたものかどうかを確かめることをお勧めします。

事実と異なる話題や写真や動画を広めたり、信じたりすると、あなた自身や他の人たちがパニックと不安を引き起こす原因になってしまいかねません。

2. 悲しい情報に触れすぎないよう制限しながらSNSを利用する

インターネットを完全に遮断するのは非現実的です。しかしある程度制限を設けてSNSを利用することが重要です。情報に触れつつ、脳が休めるようにしてください。

例えば、ニュースを見る時間を決める、夜眠れずに携帯電話を見てしまう時は、ただ見出しをスクロールするのではなく、気持ちを明るくするコンテンツを視聴するなどの対処ができます。

ニューヨークの結婚・家族セラピストのラシーヌ・ヘンリー氏お勧めのSNS利用法は、あまり深く考えずに楽しめるものを見ること。

「SNSは良い面も悪い面もあります。私の場合は、人や新しいものを見つけるためにSNSを使うようにしています」とアドバイスします。

「InstagramとTwitterでは、自分の興味があるものをクリックするようにしています。またFacebookでは豪華なケーキを作ったり、手の込んだメイクをしている人々の動画を見たりします。実際に自分では作ることはありませんが、見ていて楽しい気持ちになれますし、動画は無限にあります」 

3. メンタルヘルス専門家のSNSを見る

気持ちが動揺するような時には、TwitterやInstagram、時にはTikTokでも、メンタルヘルスの専門家の投稿を読んだり、意見を聞いたりすることで心が癒やされます。 

SNSには、心を癒してくれる言葉を投稿する素晴らしいセラピストがたくさんいます(私も好きなセラピストアカウントフォローしています)。

投稿されている情報すべてが、メンタルヘルスを改善する直接的なアドバイスになるわけではありませんが、ネガティブな情報で頭がいっぱいになっている時には、専門家の言葉で心が落ち着くことがあります

4. いつもの生活習慣を維持する

就寝や起床の時刻、可能であれば仕事やその他の日常業務などは、できる限りいつもと同じようにやるのがお勧めです。

自殺予防のNPO団体「Suicide Awareness Voices of Education」のエグゼクティブディレクター、ダン・ライデンバーグ氏によると、私たちは悲劇的な出来事が起きた時に、私たちは悲劇的な出来事が起きた時に、生活や周りで起きているすべてがコントロールできなくなったと感じるといいます。

ライデンバーグ氏「いつもの習慣を守れるほど、脳と体は、自制の効いた状態を取り戻したように感じます」と」と説明します。

5. 体を動かす

体を動かすことで、不安や緊張を和らげる効果が得られることがわかっています。

散歩や軽いストレッチ、自宅ボクシングのクラスに入るなど、気分が良くなるものであれば何でも構いません。

運動すること自体が目的ではなく、感情を吐き出すための方法を見つけるのが重要です。

6. 必要であれば泣く

世界で起きている出来事に影響を受けるのは軽率な行為ではありません。そして、感情を抑え込むとメンタルヘルスは悪化します。

専門家たちは、感情を否定するのではなく、自分がどう感じているかを認識することが大切だと強調しています。時には涙を流すことで、自分の感情が認識できるかもしれません。

実際これまでの研究から、泣くことには感情を吐き出し癒される可能性があることがわかっています。

7. 不安の対処方法に注意する

ストレスを感じている時、友達と飲みに行ったり、自宅でお酒を飲んだりすることで、気持ちをリセットできるかもしれません。アルコール依存症の問題を抱えていなければ、適度な飲酒はよくあるストレス対処法です。

しかし、飲酒などの対処メカニズム(不安やトラウマを感じている時、痛みなどの感情に対応するための方法)は、危険な習慣に変わる可能性があります。

アルコールやその他の不健康な方法が対処メカニズムになった場合は、専門家や、健康的な方法で対応する手助けをしてくれる人に、頼ってみて下さい。

専門家は「対処方法に依存してしまうことで、メンタルヘルスが悪化するケースが多い」と強調しています。

8. 支援を求める

不安やトラウマを感じている時には、支援の環境を作ることが非常に大切です。セラピストや大切な人、同僚など、信頼している人に支援を求め、気持ちを伝えてみてください。

ライデンバーグ氏は「心に痛みを感じている時には、そのことを話すほど良くなる」とアドバイスしています。

「私たちが対処できるネガティブな感情は限られています。ですから、心に痛みを感じている時は、不健康な方法で対応する前に、それを口に出してみてください」

自分の感じ方や行動に注意を払い、「他の人と距離を置くようになった」「いつもの生活習慣に追いつけていない」「激しい感情があり機能できていない」と気付いた場合は、専門家にアドバイスを求めることをお勧めします。同じことは、身近な人に起きている場合にも当てはまります。

こういった反応は、世界的な問題が起きている時によく見られる正常な行動です。セラピストなどの専門家は、私たちがよりよく対処するためのツールを提供してくれます。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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Lindsay Holmes