攻撃のさなか生まれる命がある。ウクライナのNICUの赤ちゃん、防空壕へ「これが現実」

ロシアから軍事侵攻を受ける中でも、ウクライナで小さな命が新たに誕生している。

現地時間の2月24日、ウクライナ東部のドニプロにある小児病院の新生児集中治療室(NICU)から、新生児たちが建物の下層階にある仮設の防空壕に移された。

ドニプロ近郊では同日夜、爆発が確認されている

ニューヨーク・タイムズが公開した映像では、チューブにつながれた複数の新生児が、簡易ベッドの上でブランケットなどに包まれて眠り、看護師とみられる人たちが側でケアに当たっている。

ドニプロペトロウシク州の小児病院の新生児室長であるデニス・スルコフ医師は、「これが私たちの現実です」と声明で述べた。映像は、スルコフ医師の同僚が撮影したものという。

スルコフ医師はニューヨーク・タイムズの取材に、「私たちはナーバスになり、とても混乱していました」と語っている

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ウクライナのオンラインメディアEuromaidan Pressは、「希望をくれるニュース」として、ウクライナの病院で生まれた赤ちゃんの写真をシェアした。

<ウクライナの首都キエフを狙うロシアのミサイルが3夜連続で鳴り響く中、ミアちゃんは誕生しました。出産直後に、お母さんは防空壕に身を寄せました>

ウクライナの政治家ハンナ・ホプコー氏はTwitterで、「キエフへの爆撃というストレスのかかる環境の中、シェルターで生まれたミアちゃん。この難産を乗り越え、お母さんは幸せです」「私たちは命と人道を守ります」などと投稿した

ホプコー氏は自身のFacebookで、産科病棟の地下室で生まれた男児の写真もシェアした。The Sunによると、ホプコー氏は出産した母親の許可を得て投稿したという。

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軍事侵攻は、ウクライナでの代理出産を選択した他国在住の夫婦にも影響を及ぼしている。

9newsによると、オーストラリアのある夫妻は、ウクライナで代理出産を経て生まれた赤ちゃんに会いに行くことができなくなってしまったという。赤ちゃんは、ウクライナ南部のオデッサでケアを受けている。

ロシアによる攻撃が始まり危険が高まったことを理由に、両親はウクライナに入国しないよう、オーストラリアの外務貿易省から忠告を受けているという。

夫妻の娘のアルバちゃんは早産で生まれ、体重は1500グラムだった。母のヴァン・ノーテンさんは、娘にただ会いたいだけだとして、「パパとママはここにいるよと知らせてほしい」と話している

ノーテンさん夫妻のように、ウクライナでの代理出産を選択し、ロシアの軍事侵攻によって赤ちゃんと対面できない事態に陥った人は数十人に上るとみられる。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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