2月4日の北京オリンピック開会式は、極寒の中で開催された。
会場となった国家体育場「鳥の巣」の気温は、マイナス1℃。入場行進に参加した選手たちは、ニット帽やダウン、手袋など温かい格好で臨んだ。
その極寒の開会式で一際目を引いたのが、アメリカ領サモアの旗手を務めたネイサン・クランプトン選手だ。
クランプトン選手は、上半身の肌をほとんど出し、体にオイルを塗った民族衣装姿で登場し、選手団を率いた。
オリンピック開会式での民族衣装といえば、トンガのピタ・タウファトファ選手がよく知られている。
タウファトファ選手は、2016年のリオ、2018年の平昌、そして2021年の東京と3大会連続でオリンピックに出場し、いずれの大会でも上半身裸の民族衣装をまとって旗手を務めた。
しかしトンガは1月に起きた火山の噴火と津波で大きな被害を被った。
タウファトファ選手は北京オリンピックの開会式直前、Instagramで「2022年の北京冬季オリンピックに参加できない」と報告。それでも「出場する選手を応援しており、みんなと楽しみたい」とエールを送っていた。
そのタウファトファ選手も、クランプトン選手の装いに反応。Instagramに同選手の写真を投稿して、「アメリカ領サモアが砦を守った」と喜びをつづった。
クランプトン選手もタウファトファ選手同様、冬季と夏季両方のオリンピックに参加するアスリートだ。
2021年に開催された東京オリンピックは陸上男子100メートルに出場しており、北京オリンピックではスケルトンに出る予定だ。
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サモアの旗手、上半身裸の民族衣装で登場。トンガの選手が「砦を守った」と喜びを投稿