アメリカ政府の最重要人物である大統領は、その身の安全を守るための護衛が常についています。中でも、大統領の生活で一番危険とされているのが、車両での移動時です。
約50台の車と100人以上の人員を擁する、アメリカ大統領を載せた車両フォーメーションの目的はただ1つ、「大統領の安全を守ること」です。
*Category:テクノロジー Technology|*Source:Supercar Blondie ,Wikipedia
フォーメーションの中心となるのはもちろん、大統領自身を乗せる車両です。通称「キャデラック・ワン」と呼ばれるこの車両の外観はリムジンのようですが、その構造は「快適な戦車」に等しいものとなっています。
キャラデック・ワンの価格は約150万ドル、重さはなんと約9トンにも及び、その重装甲からこの車両は別名「ザ・ビースト(獣)」とも呼ばれています。
ドアは8インチ(約20センチ)の厚みがあり、窓はマグナム銃にも耐えうる防ぐ防弾仕様。床には手榴弾などに耐えられる装甲床板を搭載。さらには、生物兵器を防ぐために車内は完全に密閉されており、独自の酸素供給装置も付いています。
車両にはロケット砲、暗視スコープ、催涙弾、ショットガンなどが備えられており、緊急時の輸血にも対応するため、大統領と同じ血液型の護衛が2人同乗しています。
キャラデック・ワンは一台だけではありません。護衛には少なくとも2台の同じ装甲リムジンが混ざっており、ナンバープレートすら同じです。つまり、大統領のキャラデック・ワンを攻撃しようとしても、実際に彼がどの車両に乗っているのかは見当がつかないのです。
キャラデック・ワンを取り囲むようにして守るのが「セキュアパッケージ」と呼ばれる車両群です。この車は遠隔操作の爆弾を妨害する2つのアンテナを搭載しており、膨大な範囲の無線周波数を送信することで、爆弾の起動信号を遮断します。
また、電子センサーを備えており、RPGや対戦車ミサイルが発射された場合にはそれを検知します。これらを検知した際には、撹乱のためスモークキャニスターを放出すると考えられていますが、このような機能は間違いなく軍機密扱いのため、あくまでウワサです。
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アメリカ大統領を守るシークレットサービスの最強車両「ビースト」とその隊列に隠された驚異の防御力とは?