年末年始の連休、自宅でテレビやネットを観ながら過ごす方も多いのではないでしょうか。
作品が多すぎて何を観ればいいの?と迷った時のために、国内外で話題の映画やドラマなど、Netflixで観られるおすすめ作品を、厳選して紹介します。
年に一度の映画の祭典、アカデミー賞。2月8日にノミネート発表、3月27日に授賞式を控え、アメリカでは前哨戦となる映画賞が続々と発表されています。
毎年Netflixの作品も多くノミネートされていますが、今回有力視されているのが、ベネディクト・カンバーバッチ主演の映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』です。
舞台1920年代のアメリカ。カンバーバッチ演じる無慈悲な牧場主と、その弟家族の、緊迫した人間関係を描いています。
近年のアメリカ映画の重要なテーマである「有害な男らしさ」をめぐる物語でもあり、その複雑さを浮き彫りにするカンバーバッチの演技が圧巻。人々の「対立」をめぐる描写はとてもスリリングながら、当時に深く心揺さぶられる名作です。
ミュージカル映画『tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』も、映画賞で存在感を示している注目作です。
ブロードウェイで大ヒットし、日本でも上映された伝説ミュージカル『RENT』を作り上げ、プレビュー公演の前夜に亡くなったジョナサン・ラーソンの自伝的作品を映画化。
印象的なタイトル『チック、チック…ブーン!』とは、時限爆弾が破裂するまでの音を意味しています。30歳になるまであとわずか、ウェイターとして働きながらミュージカル作曲家としての成功を望むジョナサンの夢や、仲間や恋人との関係を描いたストーリーです。
主演のアンドリュー・ガーフィールドはミュージカル初挑戦ながら、堂々とその歌声を響かせており、アカデミー賞では主演男優賞にノミネートされる可能性もありそうです。
2021年、世界中で驚異の大ヒットを誇った韓国ドラマ『イカゲーム』。まだ観ていないという人は、この年末年始の休暇に一気に観るチャンスです。
運転代行で生計を立てる、ギャンブル好きの主人公をはじめ、生活に困窮した人々が、賞金456億ウォン(約43億円)を賭けた命懸けのデスゲームに挑むというストーリー。
主演のイ・ジョンジェは、ゴールデングローブ賞にもノミネートされるなどアメリカでも注目が集まっています。ちなみに、映画館で公開中の『ただ悪より救いたまえ』では、首に刺青の入った冷酷で凶悪な殺し屋を演じ、『イカゲーム』とはまったく異なる表情を見せており、こちらもおすすめ。
また、1話で「めんこ男」として登場するコン・ユが出演する韓国ドラマ『静かなる海』も12月24日から配信スタート。早速人気ランキング上位に入っている話題作です。
女性や貧困をめぐる社会問題を丁寧に描き出し、世界中で高い評価を獲得しているドラマ『メイドの手帖』。アメリカでベストセラーになったノンフィクションを原作とした、実体験に基づいた物語です。
主人公のアレックスは、夫から精神的DVを受け、3歳の娘を抱えてトレーラーハウスを飛び出します。頼る先もないなかでメイドの仕事を見つけた彼女は、家の掃除をする中で垣間見た、人々の暮らしを手帖に書き残すように。
シングルマザーと娘が生きていくためには、様々な壁が立ちはだかります。女性をめぐる構造的な差別や政府の生活援助の問題点、貧困層のメンタルヘルスなどを通じ、貧困を「自己責任」とする社会のあり様を静かに暴き出そうとする傑作です。
『ゲットアウト』や『ミッドサマー』など、ホラーや恐怖を通して社会問題を浮き彫りにする作品がここ数年で増えている印象ですが、マイク・フラナガン監督のドラマシリーズ『真夜中のミサ』もまた、ぜひ観て欲しい1作です。
アメリカの小さな孤島を舞台に、刑期を終えた男と若い神父が現れたことで、不可解な事件が次々と起こるように。混乱と不穏な日々が続く中で、次第に島民は神父を盲信していきますが、彼はある重大な秘密を隠しもっておりーー。
村社会の複雑な人間関係、排他的になっていくコミュニティの様子は、近年の社会情勢を映し出すようでもあります。
後半は恐怖描写が続きますが、ある「救い」も描かれており、ラストでは普遍的なテーマへと繋がっていきます。重厚な画作りも美しく、全7話なのであっという間に完走できます。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
年末年始におすすめ。Netflixで観られる面白い作品を選んでみた【最新版】