イギリスの情報機関「GCHQ」(政府通信本部)は12月13日、毎年恒例の長官による「クリスマスカード」を公開した。今年は子どもたちに向けた巧妙なパズルが添えられている。
長官からのクリスマスカードは毎年、世界で組織犯罪やテログループとたたかう同僚やパートナーに送られ、難問やクイズを載せている。
今回は11歳から18歳向けの若者を対象としたパズルが添えられた。
難易度が増していく7つのパズルがあり、その回答をクリスマスツリーの継ぎ目にリンクすると、隠されたメッセージが明らかになる、というもの。
GCHQは、通信傍受、暗号解読などによる国内外での諜報活動を主な任務としている。その前身である政府暗号学校は、第2次世界大戦中にドイツ軍の暗号「エニグマ」を解読したことで知られている。
ジェレミー・フレミング長官は「エニグマから現代の暗号化まで、GCHQの歴史は、国の最も複雑な課題に取り組む才能のある人々でいっぱいです。国の安全を守るためには、問題解決のスキルとチームワークが絶対に必要」とサイト上で説明。
子どもたちに向けてカードを準備したことについて「STEM(科学・技術・工学・数学の教育分野の総称)のスキルや、異なる考え方を持つことを奨励し、次世代の才能の育成を支援したいと考えています。異なる考え方をすることは贈り物であり、一見不可能と思われる問題を解決するのは、思考の組み合わせによって可能となるということを若者に示したいと思います」と述べた。
また、GCHQでは特に若い女の子がSTEMを学ぶことをサポートするため、数年に渡って関連企業と提携してきたことにも触れた。
今回のクリスマスカードに関わっている、STEM教育関連企業のCEOは「年齢に関係なく、STEM分野のスキル、批判的思考力、問題解決力は重要なスキルです。あらゆる人々にこれらのスキルを探求する機会を与え、挑戦を楽しみ、自分自身をさらに前進させる機会を得ることを望んでいます」と述べた。
カードはGCHQのサイトからダウンロードが可能。CNNによると、パズルの回答はInstagramとサイト上に掲載されるという。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
イギリス情報機関のクリスマスカード、子ども向けのパズルがガチだった