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12月7日から二十四節気の「大雪」に。どんな時季?

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2021/12/07 05:02 ウェザーニュース

今年は12月7日(火)から、二十四節気の「大雪(たいせつ)」に入ります。

大雪は、さかんに雪が降り、積もる頃とされていますが、雪のピークはもう少し先です。とはいえ、次第に寒さが厳しくなってきました。

本格的な冬へと移り変わる時季でもある大雪。その大雪とは、どんな時季でしょうか。

季節の言葉「冬ざれ」
〜もの寂しい冬の様子〜

「冬ざれ」は、草木が枯れ果てて、もの寂しい冬の様子、あるいは、そのような冬の季節のことです。寒々とした冬の風景が思い浮かぶ言葉です。

「冬ざれや 小鳥のあさる 韮畠(にらばたけ)」

これは江戸時代中期の俳人・画家の与謝蕪村の俳句です。

「いかにも荒れ果てて、寂しい冬だな。小鳥たちが韮畑でえさを探しているよ」といった意味です。寒々しい冬空のもと、小鳥たちが懸命にえさを探している様子が目に浮かびます。

冬ざれが好きな人は多くないかもしれませんが、一方で、冬ざれは美しいものを引き立ててくれることもあります。

夜空に光り輝く月や星々、枯木立(かれこだち)、夕焼けやイルミネーション、そして、楽しい思い出、懐かしい思い出……。これらが、寒々とした背景の中では、かえって際立って見えてくるのではないでしょうか。

大雪って、どんな時季?

お正月に備えて、松や榊などを用意

かつては、12月13日に正月の松飾りに使う木を山に切り出しにいったそうです。これを「松迎え」といい、松と一緒に、榊(さかき)や裏白(うらじろ)、楪(「ゆずりは」と読み、「譲葉」などとも書く)なども採ってきました。

榊はツバキ科の常緑高木ですが、もともとは神事に用いる常緑樹の総称で、今もこの意味で使われることもあります。

照り輝くような艶(つや)のある葉を持つ榊の木。輝きを1年中保ち続ける榊に、先人たちは神の存在を感じたのでしょう。

裏白はウラジロ科の常緑のシダで、羽状に分かれた葉の裏側は白っぽい色をしています。その名のとおり、裏は白です。

楪はユズリハ科の常緑高木で、新しい葉が生長してから古い葉が譲るように落ちるため、この名がつけられました。代々相譲るという縁起を祝って、新年の飾り物に使われるようになりました。

お歳暮を贈る時季

「歳暮」は文字どおり、年の暮れ、年末、歳末のことです。

その歳暮の時期に、1年の感謝を込めて品物を贈ることを「歳暮の礼」や「歳暮祝(せいぼいわい)」などといいました。

これが略されて、単に「歳暮」になり、丁寧な表現として「お歳暮」とも言うようになりました。

お歳暮を贈る時期は、一般的には、12月13日〜12月20日ごろがよいとされています。ただし、より大事なのは、時期よりも相手への思いかもしれません。

ありがたい「師走日和」

12月のことを、師走(しわす)ともいうことは、よく知られていますね。

その師走の、おだやかに晴れた天気のことを、「師走日和(しわすびより)」といいます。

「日和(ひより)」は、もともと、単に空模様をさす言葉でしたが、次第に、晴れたよい天気や、何かをするのにちょうどよい天候をさすようになり、「○○日和」という複合語もたくさん生まれました。

その中で、月名がつくのは、「師走日和」だけです。

寒さが厳しい上に、忙しさが増す師走。この時季に、お天気がいいということは、大変ありがたいことですね。

今年も残すところ20日余り。健康に気をつけて、元気に過ごしたいものです。
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参考資料など

監修/山下景子:作家。『二十四節気と七十二候の季節手帖』(成美堂出版)や『日本美人の七十二候』(PHP研究所)など、和暦などから日本語や言葉の美しさをテーマとした著書が多数ある。

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