テニスの大坂なおみ選手が11月18日、自身のInstagramを更新。アメリカの下着ブランド『ヴィクトリアズ・シークレット』の「The VS Collective」メンバーに加わることを明らかにした。
ヴィクトリアズ・シークレットといえば、これまで「エンジェル」と呼ばれるスーパーモデルの起用で有名だった。しかし、ブランドの再構築のために廃止。6月からは「The VS Collective」というメンバーによるキャンペーンを実施。アスリートやアーティストなど様々な経歴を持った人々をパートナーに選んできた。
大坂選手はInstagramに、「素晴らしい女性たちのグループに加わることができて、とても興奮していますし、誇りに思っています」「子どもの頃はこんなことが可能だなんて思わなかった」と喜びの声をつづった。
『ヴィクトリアズ・シークレット』の公式Instagramも、大坂選手の写真とともに、「私たちは、プロテニスプレーヤーであり賛同者でもある大坂さんを新しいメンバーとして発表できることを嬉しく思います」と投稿。
大坂選手の写真には、「アスリート、平等の提唱者、デザイナー、起業家 大坂なおみ」とつづられている。
ヴィクトリアズ・シークレットは、1977年にアメリカで設立されたブランド。スリムな体型のモデルばかりを起用することで知られ、ランジェリー業界で長い間圧倒的なシェアを誇っていた。
だが、ブランドを運営していた「エル・ブランズ」の役員が2018年、プラスサイズやトランスジェンダーのモデル起用に消極的な姿勢を明らかにし、大きな批判が起きた。
ブランドは公式ツイッター上ですぐに謝罪し、その後、トランスジェンダーのモデルとして活動するヴァレンティナ・サンパイオを起用。プラスサイズのモデルも広告に起用し、多様な体型をうち出し始めた。
CNBCは、エル・ブランズがヴィクトリアズ・シークレットを分離して新会社として独立させる見通しであると伝えた2021年5月の記事の中で、「特定の体型を敬遠するような、あからさまにセクシーなマーケティングを行ったため、人気が落ちてしまった」「このマーケティングメッセージは多くの女性に受け入れられず、女性たちは包括性と快適性を備えた他のブランドで買い物をするようになっていた」と報じている。
過去に様々な批判を受け、ブランドの再構築を目指すヴィクトリアズ・シークレット。大坂選手が加わることで、より多様な価値観が発信されることを期待したい。
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大坂なおみ選手、下着ブランド『ヴィクトリアズ・シークレット』のメンバーに。「子どもの頃は可能だなんて思わなかった」