10月20日に噴火した阿蘇山についての「熊本タクシー株式会社」(熊本市)のツイートが拡散されている。
投稿は「言っておかないといけないことがあります」と切り出した後、「阿蘇山、もう落ち着いててみんな日常生活に戻ってます」と報告。「阿蘇の温泉も美味しいご飯もいつも通り食べられます。ご安心ください」と呼びかけた。
阿蘇山は噴火に伴い、噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた。けが人はなかったが、気象庁はまた噴火が起きる恐れがあるとして、警戒レベル3を維持している。
噴火があった20日には、その瞬間を捉えた登山客の自撮り写真や、山頂広場から逃げる車の姿など、緊迫した様子がメディアで報じられていた。
噴火から3日。ハフポスト日本版は熊本タクシー株式会社に現状やツイートの経緯を聞いた。
被害状況や現状について「今回の噴火も火山灰程度の被害しか実際発生しておらず、 阿蘇では周囲が騒ぐような被害、危険性は今のところない」と説明。
「噴火警戒レベル3」が続いていることに対しては、噴火や警戒レベル3への引き上げは過去にもあったことに触れながら、「火口から規制範囲2キロはそもそも人が住んでいる区域ではなく、中岳と生活圏内だけでも4〜5キロは離れています」と答えた。
ツイートした経緯は、九州の企業公式アカウントが集う「九州Twitter会」に所属する旅館やカフェから、風評被害を懸念する声が上がったためだという。
「弊社も観光業に携わっており、実際被害もなく通常通りに阿蘇も熊本も生活していることを鑑みて発信しました」と明かす。
実際、噴火時の映像が衝撃的だった影響もあり、現地の観光施設で予約キャンセルが相次いでいるという。朝日新聞デジタルによると、観光分野での風評被害を防ごうと、阿蘇市と旅館・ホテル組合が修学旅行先に連名で文書を配るといった対策の動きもある。
熊本タクシーは、現地の人たちの受け止めと、他の地域の人たちの反応とのギャップについて「中々現地でないと分からない部分も多いと思われます」と説明。「阿蘇に住む九州Twitter会の仲間とも話して、何事も無く生活や業務が続いています。それらを知って頂けたなら幸いです」と求めた。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
阿蘇山噴火「みんな日常生活に戻ってます」。熊本のタクシー会社が訴えた理由