秋に実施される衆院選、若者や現役世代にとっての争点とは?
子育て支援のNPOや若者団体などで作る「目指せ!投票率75%プロジェクト実行委員会」は9月24日、若者や現役世代が関心のある政策について調査した結果を発表した。
実行委は8月末、「衆院選で重視する政策分野」や「投票制度の改善要望」などについてウェブ上でアンケートを実施。4万4千件を超える回答が寄せられたという。回答の8割ほどが女性で、20〜30代の回答が約75%にのぼった。
今回の選挙で「特に重視したいと考える政策分野」について選択肢を選ぶ質問(複数選択可)で、最も回答が多かったのは「現役世代の働く環境を整備」(76.3%)で、「コロナ対策」(69.8%)、「子育て環境の改善」(61.5%)、「消費税含む税制改正」(61.0%)、「貧困問題・格差是正」(59.5%)などが上位に続いた。
これまでの国政選挙では、安全保障政策や経済政策などが主要な争点として議論されることが多かったが、今回の調査結果からは、より暮らしに密着した社会課題に対する関心の高さが伺えた。
この点について、実行委の1人で、子どもの貧困支援に取り組むNPO法人「キッズドア」理事長の渡辺由美子さんは、詳細な分析はまだこれからだとした上で、「女性や若い世代が、生活に身近なところで生きづらさを感じており、まずはそこを(政治に)どうにかして欲しいと求めているのではないか、と考えています」と話した。
実行委では、アンケート結果を参考にして、若者や現役世代の暮らしや考え方に直結する政策を「争点10+」として取りまとめた。各争点に関連する考えを、政党や候補者に聞き、その結果も公表するという。「争点10+」は次の通り。
・ハラスメント禁止
・投票しやすいシステム整備
・労働環境の男女格差解消
・あらゆる差別の撤廃
・教育費の負担軽減
・コロナで苦しむ方への支援
・LGBTQの人権保障
・選択的夫婦別姓
・子育て支援
・防災や被災地支援
・消費税含む税制改正
・女性議員比率の適正化
・難民・外国人への人権配慮と支援強化
Source: ハフィントンポスト
衆院選、若者や現役世代にとっての争点とは?投票率75%を目指す団体が調査結果を公表