気候危機にまつわる話題を10問のクイズにまとめました。
ニュースを理解するのに役立つ知識も満載です。あなたは何問解けますか?
※このクイズは、環境省のCOOL CHOICEの「チャレンジ!地球温暖化クイズ」をもとにハフポスト日本版が作成しました。
第1問
気候危機に伴う高温により、リンゴには様々な影響があらわれています。その影響として、適切なものはどれでしょうか。
①酸味が増す
②色づきが悪くなる
③色づきが良くなる
答:②
気温上昇にともなって、成熟期のりんごの着色不良などが報告されています。
また、地球温暖化がこれまでのペースで進めば、りんごの栽培地も変化すると言われています。りんご栽培に適しているのは、年平均気温が6〜14℃の地域。農林水産省によると、2046年〜2055年頃には、関東地方内陸部・本州の日本海側等にりんご栽培には適さない高温の地域が広がり、一方で北海道の道北や道東に栽培地域が広がることが予測されています。
第2問
本来食べられるにも関わらず捨てられてしまう食べ物(食品ロス)は2018年度、日本全国で600トンでした。このうち、家庭で発生する食品ロスの割合はどのくらいでしょうか。
①約3割
②約5割
③約7割
答:②
600万トンのうち、家庭から発生したものが276万トン(46%)、事業活動から発生したものが324万トン(54%)でした。
ちなみに世界では、食料の生産から消費までのフードチェーン全体で、食料生産量の約3分の1にあたる約13億トンの食料が廃棄されています。これは世界の20億人分の食料に相当する量です。
第3問
IPCC第6次評価報告書によると、1901年~2018年の期間で、世界の平均海面水位はどのくらい上昇したでしょうか。
①約2ミリ
②約20ミリ
③約200ミリ
答:③
IPCC第6次評価報告書によると、世界の平均海面水位は1901年〜2018年の間に約0.2m上昇しました。
同報告書は、世界の平均海面水位について、以下のことも報告しています。
・世界平均海面水位は1900年以降、少なくとも過去3000年間のどの100年よりも急速に上昇している
・少なくとも1971年以降に観測された海面水位上昇の主要な駆動要因は、人間の影響であった可能性が非常に高い
・平均海面水位が21世紀の間、上昇し続けることはほぼ確実であるとし、2100年までに2メートル上昇する可能性も否定できない
※IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とは
世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって1988年に設立された国連組織。気候変動の影響や対策について、最新の研究成果をもとに「評価報告書」をまとめています。
第4問
2015年、第21回国連気候変動枠組条約締約国会議、いわゆる「パリ協定」では、世界共通の長期目標として、地球の平均気温上昇に関わる目標が設定されました。その目標として最も適切なものはどれでしょうか。
①世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて3℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力をする
②世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力をする
③世界的な平均気温上昇を現在に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力をする
第5問
全世界で「ESG投資」の投資額が伸びています。E, S, Gとは、それぞれ何を意味するでしょうか。
①Energy, Sustainable, Goal
②Environment, Social, Governance
③Energy, Suitable, Green
答:②
ESGとはEnvironmental(環境), Social(社会), Governance(企業ガバナンス)の略です。ESG投資とは、企業のESGへの取り組みを考慮した投資のこと。売上高や利益といった財務情報だけでは見えにくいリスクを排除でき、企業の長期的な成長を評価できるという考え方のもと、企業の投資価値を測る新しい評価基準として注目を集めています。
第6問
「気候変動に関する国際連合枠組条約」に基づき開催される、地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくことに関する会議の略称として、適切なものはどれでしょうか。
①RCP
②MOP
③COP
答:③
気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the parties)は、その頭文字をとってCOPと呼ばれます。気候変動枠組条約締約国である約190カ国が参加します。第26回目は、2021年11月にイギリスのグラスゴーで開催される予定です。
第7問
白熱電球から電球型LEDランプに変えることによって、電力消費量を何%削減することができるでしょうか。
①30%弱
②50%程度
③80%強
答:③
一般の白熱電球60形から電球型LEDランプに交換することで、電力消費を約85%削減することができます。その分、発電による二酸化炭素排出を減らすことに繋がり、環境への負荷も低減します。
また、電球型LEDランプ(定格寿命40,000時間タイプ)は白熱電球と比べて寿命も40倍と長く、買い替えの頻度を抑えることもできます。
第8問
10月に閣議決定される予定の「第6次エネルギー基本計画」。経済産業省がまとめた8月の計画案では、2030年度における再生可能エネルギー発電の発電電力量が全体発電電力量に対して何割程度を占めることを見込んでいるでしょうか。
①2割
②3割
③4割
答:③
計画案では、2030年度の電源構成について再生可能エネルギーの割合を「36~38%」とし、現状の2倍の水準まで引き上げるとしています。
再生可能エネルギーは、石炭や石油、天然ガスを燃料とする火力発電とは異なり、発電時に二酸化炭素が排出されないため、環境負荷が低いのが特徴です。
第9問
海洋が、ある物質を吸収すると酸性化が進行しますが、その物質として、適切なものはどれでしょうか。
①窒素
②酸素
③二酸化炭素
答:③
大気中の二酸化炭素濃度が上昇した影響で、海洋が二酸化炭素を吸収し、酸性化が進んでいます。これを海洋酸性化と呼び、環境へのさまざまな影響が懸念されています。
まず一つとして、サンゴやプランクトン、貝類、甲殻類などの海洋生物の成長や繁殖に影響が及び、海の生態系に重大な影響を及ぼす恐れがあります。とりわけ熱帯・亜熱帯サンゴ礁については、海水温の上昇と海洋酸性化によって、2030年以降には日本近海から消滅するとも言われています。
また、海洋酸性化によって、海洋の二酸化炭素を吸収する能力が低下し、気候危機が加速することも心配されています。
第10問
多くの地域で永久凍土の温度上昇が観測されています。温度上昇に伴う永久凍土の融解により大気中に放出される温室効果ガスは気候変動を加速させています。 二酸化炭素以外の温室効果ガスはどれでしょうか。
①アンモニア
②メタン
③酸素
答:②
温度上昇によって永久凍土が融解すると、地中の有機物の分解が促進され、二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが排出されます。二酸化炭素の25倍の温室効果を持つメタン。大量排出されることで、気候危機のさらなる加速が懸念されています。
気候危機時代、私たちはどう生きる?【ライブ配信】
身近な話題からSDGsを考える「ハフライブ」。台風の季節である9月は、「気候危機」を考えます。
世界各地で、気候危機によって引き起こされた熱波や豪雨による山火事や洪水などが人々の命や生活を脅かしています。「もう後がない」状況のなか、私たちはこの難局をどう乗り越えればいいのでしょうか?
【番組概要】配信日時:9月16日(木)夜9時~
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Source: ハフィントンポスト
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