AmazonやTikTokの開発元が規制当局から「アプリがユーザーの権利を侵害している」と問題の修正を命じられる

2021年7月19日(月)、中華人民共和国工業情報化部(MIIT)が145のアプリケーションに対してユーザーの権利を侵害したとして、「7月26日までに是正措置を講じるか罰金を支払うように」との命令を下しました。MIITから問題の修正を命じられたアプリには、世界最大のインターネット通販サイトを運営するAmazonや、TikTokの開発元として知られるByteDance、中国最大級のポータルサイトを運営するNetEaseといった有名企業が配信するアプリも含まれています。

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AmazonやTikTokの開発元が規制当局から「アプリがユーザーの権利を侵害している」と問題の修正を命じられる

2021年7月19日(月)、中華人民共和国工業情報化部(MIIT)が145のアプリケーションに対してユーザーの権利を侵害したとして、「7月26日までに是正措置を講じるか罰金を支払うように」との命令を下しました。MIITから問題の修正を命じられたアプリには、世界最大のインターネット通販サイトを運営するAmazonや、TikTokの開発元として知られるByteDance、中国最大級のポータルサイトを運営するNetEaseといった有名企業が配信するアプリも含まれています。

Beijing calls out Amazon, ByteDance, NetEase for violating users’ rights in latest crackdown | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/policy/article/3141798/beijing-calls-out-amazon-bytedance-netease-violating-users-rights

MIITは「ユーザー情報を違法に収集したり、過度の権限を要求したり、顧客を誤解させたりした」として、2019年以来1300以上のアプリに問題の修正を命じてきました。そんなMIITが、新たにAmazonやNetEase、ByteDanceといった企業が配信する145のアプリに対して、問題を解決するように命じたことが明らかになっています。

MIITは中国版Amazonアプリと、NetEaseが配信するゲーマー向けオンラインコミュニティアプリであるDashenに対して、「ユーザー情報を違法に収集した」と指摘し、問題を修正するよう命じています。この他、ローエンドスマートフォン向けに作られたTikTokの中国語版アプリである「Douyin Lite」は、「アプリストア上にアプリに関する情報を明確に表示していない」と、テンセント傘下のゲーム実況配信アプリである「Huya」は「ユーザーを騙したり、誤認させたり、特定の許可設定をオンにするようユーザーに強要したりした」と指摘されています。

香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストがAmazonに今回の件について問い合わせたところ、「我々がMIITの求める要件を満たしていることを確認するために、引き続き同省と緊密に調整を続けていきます」という声明が返ってきたそうです。

中国政府はMIITを通して中国製アプリを度々非難してきており、2021年には今回の指摘を含め合計15回も問題のあるアプリに修正命令を下しています。また、2019年から累計すると、1300以上のアプリがMIITにより修正の指摘を受けたこととなります。

今回、中国のサイバーセキュリティ法やいくつかの通信規制に違反したアプリとして挙げられたものの中には、中国で人気のダウンロードマネージャーである「Xunlei」や、iFeng.com製のニュースアプリ「Phoenix News」、暗号通貨コミュニティアプリの「Bishijie」なども含まれています。

MIITは中国サイバースペース管理局(CAC)と同様に、テクノロジーとインターネットに関する幅広い権限を持つ機関です。

CACは中国の配車サービスである「DiDi」のアメリカ上場に際して「DiDiのアプリがユーザー情報を不適切に収集・使用し、法に違反している」として、DiDiアプリの新規ユーザー登録の停止と、中国のアプリストアから同アプリを削除するよう指示しました。さらにその後、CACは「100万人分以上のユーザーデータ」を保有するテクノロジー企業が中国国外で上場する場合、上場前に政府機関によるセキュリティレビューを受けなければいけない、とする新しい規則を発表しています。

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なお、中国は約10億人のユーザーを抱える世界最大のインターネット市場で、個人のプライバシー侵害を撲滅するための取り組みを進めています。中国政府は2020年に制定された個人情報保護法に基づき、ユーザーのプライバシーを侵害した企業に対し、最大5000万元(約8億5000万円)あるいは企業の年間収益の5%を罰金として科すことが可能です。

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Source: ギガジン
AmazonやTikTokの開発元が規制当局から「アプリがユーザーの権利を侵害している」と問題の修正を命じられる

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