社会課題解決のため、政策を「起業」する時代が到来しています。
官僚や政治家だけでは解決できない複雑な政策課題に向き合い、課題の政策アジェンダ化に尽力し、その政策の実装に影響力を与える個人のことを「政策起業家」と呼びます。
しかし、日本の「政策起業家」の層はまだ厚いとは言えず、ノウハウも可視化・蓄積されていません。そのような課題に取り組むため、独立系シンクタンクである一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブは、政策起業に関するノウハウの可視化・蓄積を目指し、「政策起業の当事者によるケーススタディ」を行う新しい試み「PEPゼミ」を開始しました。
第4回のテーマは、「グローバルアジェンダ形成と政策起業」。世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターの須賀千鶴 センター長にご登壇いただきました。これまでとは大きく異なり、世界レベルで政策起業をするとはどういうことなのか。
2021年4月23日開催「PEPゼミ」の内容よりその一部をお届けします。
グローバルアジェンダ形成と政策起業
須賀千鶴 世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長
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コロナ禍でデジタル化が急速に進む中で、世界が正面から向き合わなければならない、テクノロジーと社会をめぐる政策課題は山積しています。
テクノロジーの進化で起きる産業構造の変化や、プライバシー、雇用や倫理などの課題。政府がどのようにテクノロジーやデータを活用したり規制したりするべきなのか、世界はどう協力していけるのか。
こうした点を議論するべく、4月6日から3日間、通称ダボス会議で知られる年次総会を主催している世界経済フォーラムが、テクノロジーの活用と統御についての国際会議「グローバル・テクノロジー・ガバナンス・サミット(以下、GTGS)」を開催しました。
そして、日頃からテクノロジーと人間社会をめぐる課題に総合的に取り組み、今般、日本がホストしたGTGSを運営側として支えたのが、今回の登壇者である須賀千鶴さんがセンター長を務める世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター(以下、日本センター)です。今回は、須賀センター長が日本センターを通じて行ってきた、世界の舞台での政策起業について見ていきたいと思います。
日本センターは、進化を続けるテクノロジーを制御し、社会課題を解決するために必要なルールづくりと実証の推進のために、2018年7月に世界経済フォーラム、経済産業省、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブにより、官民プラットフォームとして設立されました。
2018年当初、3人のスタッフで始まったセンターが、現在ではデータ・ガバナンス、ヘルスケア、スマートシティなど、多岐にわたるプロジェクトを運営し、各分野の専門家や企業・役所からの出向者など官民で縦横無尽に新結合を生み出し「グローバルにアジェンダを提起する」組織となっています。
「こだわったことは、日本政府からはお金をもらわないこと」そう語る須賀さんは、ベンチャー性を失わないよう、パートナー企業の支援による機動的な運営を意識してきました。そのセンターの精鋭達が総力で取り組んだのが、GTGSという国際会議の運営です。
ホスト国になるということの意味とは、何なのでしょうか。
「ホスト側となって何ができたかというと、『全部』と言えます。GTGSは、世界経済フォーラムが毎年スイス・ダボスで開催する年次総会に与えられたレベル1という最上位の格式と同等の位置づけで、人間社会のありかたに大きなインパクトを与えているテクノロジーをテーマに世界のあらゆるトップリーダー達と正面から議論し、方向性を示そうという掛け声で今年はじめて開催されました。そんな大規模な国際セッティングの中、私たちのセンターは、最もコアな運営メンバーが集まる会議の司会進行やアジェンダ管理を含め、本部ジュネーブでも、サンフランシスコでもない、日本といういわば『支社』のメンバーが真ん中に入り、国際会議の創設に至るあらゆるプロセスに関与し、推進力となったわけです」
コロナ禍で全てのセッションがオンライン開催となる中、2日で40を超えるセッションが日米欧の3つのタイムゾーンをまたいで企画されました。日本時間の朝に開会して、最後のセッションは2日目の日本時間朝3時に終わるような不眠不休の2日間です。そこには各国の閣僚、企業のCEO、CTO、国際NGO代表など、世界のトップリーダー総勢185名が登壇者として一堂に会し、世界中から2000名を超えるリーダーが招待され参加したほか、公開配信は15万人がライブ視聴し、国内外で900件のメディアカバレッジがありました。日本でも報道をご覧いただいた方も多かったのではないでしょうか。
「プレナリーと呼ばれる最もハイレベルなセッションでは、GTGSの共同議長が登壇し、サミットにどういった意義があるのか、我々は何を議論するために集まっているのかというトーンセットが行われます。各セッションでは、ありふれた話をあたりさわりない範囲で扱うのではなく、真に革新的で重要な課題や分野に焦点を当てることにこだわり、例えばデジタル財への課税、デジタルプラットフォーマーに対する規制やトラストの確保のあり方といった議論もできたと思います」
また、須賀さんがこだわったのは、世界経済フォーラムでは実施されたことがない、会議の最後に「総括文書」を出すことでした。
「今回のGTGSをきっかけに、サンフランシスコ、日本をはじめ、インド、ブラジル、コロンビア、ノルウェー、南アフリカ、イスラエル、UAEなどの各国に広がる第四次産業革命センターのネットワークが今後コミットしようとしているテーマと方向性を総括し、可視化しました」
その中身は、最後の閉会プレスリリースで、会議の成果として引用されています。
「なんと、その1番目と2番目に引用された案件が、両方とも日本センターの取り組みだったのです。GTGSという大きな会議を創設し、皆に色々な議論をしてもらった結果として、日本の提示したイニシアティブが世界にとっても大事だということが確認されたともいえます」
ここでは、その1番と2番として世界レベルのインパクトが認識された個別の課題について、日本センターがどのようにアジェンダ形成を行なってきたのか、より詳細に見てみましょう。
テクノロジーと人間社会の関係をテーマに活動してきた須賀さんですが、第4次産業革命のテクノロジーを巡る世界最先端の議論や研究を見る中で気づいたことは、「結局、皆データ・ガバナンスの話しかしていない」ということでした。
「これは示唆的だと思います。第4次産業革命により様々な問題が起こると皆言っているのですが、ほぼすべての問題の原因は、新しく出てきた財としてのデータをどう社会全体で使いこなすのか、どこまで利用したり、共有したりして良いのか、逆に何を絶対やってはいけないのか、ということについてグローバルな合意がまだないという点なのです。」
第4次産業革命のテクノロジーをどう社会が受容していくのかという議論は、データの利用・共有を促進する視点と、それを規律してトラスト(信頼)を確保する視点という、対立する価値のバランスをどう取るのかという点に収斂すると気づきます。そしてこれをうまく言い当てたのが、「Data Free Flow with Trust (DFFT)」という日本が2019年にダボスで提唱したコンセプトでした。
現在、グローバルには国境を超えたデータ利用へのアプローチは大きく3つの陣営に分かれるといいます。企業を中心としながらデータ利用を積極的に進めていくアメリカ型、それを国家が主導しながら進めていく中国型、そしてデータ発生源の人権への配慮を軸にデータ流通に歯止めをかけようとするヨーロッパ型です。これら3つの陣営が長らく拮抗するなかで登場したのが、データの信頼性・プライバシーを守りながらの流通を目指す日本のDFFTでした。須賀さんは、このような本質を見極めてこれを国際的・国内的にアジェンダ化する意義を見出します。
2018年、日本センターはデータ・ガバナンスこそ第4次産業革命の最重要課題と位置付けるべきと宣言します。2019年1月開催のダボス会議では安倍首相(当時)の演説で「2018年をデータ・ガバナンス元年にしよう」「G20議長国としてDFFTの合意形成に取り組みます」との発言がなされました。
この発言を受ける形で日本センターは世界経済フォーラム内にDFFTプロジェクトを組成し、世界のデータ・ガバナンスの専門家とともに議論をして、DFFT実現に向けた課題、特に国境を超えてデータを共有する時の障壁は何か、ということについて白書に纏め、世に問いました。翌年のダボスではそれを「Advancing the Osaka track」というセッションに反映、さらに次年度はASEANの4ヵ国においてデータ・ガバナンスの現在地を確認し、DFFTを導入するにあたっての課題を議論する深掘りワークショップを世界経済フォーラム主催で実施。今年1月のダボス・アジェンダでは菅首相が「DFFTに引き続きコミットする」と発言し、今回のGTGSでも「今こそDFFTを具体化するルールを作るべきだ。各国が等しくデジタル経済の恩恵を受けられるように、国際的な秩序づくりに貢献したい」との踏み込んだ発言を引き出すところまでアジェンダ化を進めました。
公的分野で国内外に向けて一番の発信力を持つスピーカーは総理です。総理に世界という舞台で効果的に発信してもらうことで、日本にとっても世界にとっても本質的に重要なアジェンダを押し上げ、グローバルな合意形成を促す原動力となる。このようなグローバルレベルの政策起業をここでは実現したのです。そこには、首相の演説原稿を早期に執筆提案するなど、須賀さんの官僚ならではのネットワークや実力を反映したノウハウがありました。
このような世界の場で卓越したアジェンダ形成を仕掛ける須賀さんが、経済産業省の官僚から日本センターの初代センター長として出向して組織を立ち上げるきっかけとなったのは、「アジャイル・ガバナンス」の必要性を痛感したことでした。
アジャイル・ガバナンスとは、社会構造の変化や急速な技術発展のスピードに合わせて規制や統治方法をアップデートしていくことができる次世代のガバナンスの体制を指します。
きっかけは、経産省時代の2017年2月から行った「イノベーションと法」勉強会。これは、イノベーションの流れに法律が追いついていないように思えるのはなぜか?という課題感から、若手の気鋭の弁護士の方々にも声をかけて始まった有志の私的勉強会でしたが、開催を重ねるにつれて、この課題が思った以上に大規模であることを須賀さんは察知します。事実、当初FinTech(金融サービスと情報技術を結びつけた様々な動き)をテーマに始まった同勉強会は、1年間かけて最終的にFinTechに留まらず、ライドシェア・民泊・ネット通販など「自分たちの手には負えないほどの広がりをもつ」提言に結実しました。
「元々は、FinTechの分野で本質的には何が起こっているのか、規制はどのように変わらなければいけないのかについて、問題意識を共有できる方々にお声がけして、細々と手弁当で勉強をしていただけなのです。しかし、次第に持ち寄られる論点も仲間も増えていき、今でいう第4次産業革命という、デジタル・トランスフォーメーションの大きなうねりが来ていて、結果として今までは合理的であった縦割りの業法が、ある局面においては非常におかしな当てはめになってしまうという、業界横断的な普遍現象であることが構造的に見えてきました。結果、7つの省庁に跨る21の異なる務法の横断的改革を提言させていただくことになってしまったんです」
「たいへん本質的なことに気づいてしまったけれど、いきなり7省庁に『あなたのところの業法は時代に合わせてアップデートした方が良いですよ』と言っても、やってくれる訳がないので、どうしたものかなと扱いに困ったというところから、実は話が始まりました」
まず須賀さんは、ひたすら関係しそうな人、関心を持ってくれそうな人たちに提言内容の説明を行います。その相手はのべ80名を超え、その中の1人は「これは重要だ」と判断して規制改革会議のワーキンググループに招いてプレゼンテーションをさせてくれました。その未来投資会議でも安倍首相(当時)から業法改革を指示してもらい、未来投資戦略、すなわち成長戦略にも、直談判して「縦割りの業規制から横断的制度への改⾰を推進する」「プラットフォーマービジネスに対応したルール整備を始める」と追記してもらうなど、様々な手を尽くしました。しかし、これだけの労力をかけた提言は、新たな変革を促すには至りませんでした。
「いわゆる規制改革3点セットというものを全部やっても、それだけでは、規制の現場である当局が課題をビビッドに認識して、危機感を持ち、奮い立って、改革に邁進する…ということは当然起きなかったんです」
須賀さんは、まずは政府内で「ガバナンスをアップデートしないといけない」という機運を高めて、当局の心ある人たちの世の中への説明コストを下げる必要があると痛感。グローバルにデジタル化の流れが来ていること、それが本質的な変化を要請するものであることをアジェンダ化し、そうした理解や空気感を醸成するため、2018年7月の第四次産業革命日本センター設立に関わること、そのセンター長を引き受けることを決意したと言います。のちに日本センター設立を主導する経産省嶋田事務次官(当時)と船橋API理事長はこの時、「イノベーションと法」勉強会の提言を是非やりたいと須賀さんが説明した相手でした。また、勉強会メンバーで規制改革会議のプレゼンに協力してくれた弁護士がその後センターの監事を引き受けてくれたり、この勉強会・提言を通じて意義に共感してくれた人々との関係が、センターでの仕事に繋がっていきます。
「何がどう転ぶか分からないですね。私たちが今ここにいるのは、勉強会の提言を、藁をもすがる思いで80人にご相談していくうちに、理解していただける方達と繋がったということなんです」
2020年、日本センターで、アジャイル・ガバナンスのプロジェクトが正式に発足し、担当として隅屋輝佳さんが参画してくれました。アジャイル・ガバナンスは、政府を変革していく政策起業の必要性を須賀さんが痛感し、プロジェクトに共感する仲間たちにより体現されたものでした。
政策起業を行う上で、多様なステークホルダーの糾合は不可欠です。この点が発揮されたのが「G20グローバル・スマートシティ・アライアンス(GSCA)」の事務局を世界経済フォーラムで引き受けることになるスマートシティ・プロジェクトです。
須賀さんが日本センターで専門家たちと議論する中でスマートシティの重要性の高まりを感じていた一方、当時、国内でスマートシティに関する議論は殆ど盛り上がっておらず、知見の蓄積は遅れ、全国の自治体はとても無防備な状態におかれていました。
「半年後に控えたG20サミットで日本は議長国だったので、スマートシティで何か動きを起こした方がいいと思ったんです。」
須賀さんが最初に書いた提案には、現在の国際的なアライアンスの原型が示されていました。
「名称はまったく変わっているのですが、中身はほぼ最終合意したものと同じようなことを当初から書いていて。」
この時の提案には、スマートシティ都市連合を創設すべきこと、そこに参加する諸都市の間でどのようなスマートシティを作るとよいのか、相互運用性(interoperability)や透明性(transparancy)などスマートシティとして掲げるべき共通の価値観はどのようなものであるべきかが書かれており、そのアライアンスの運営を世界経済フォーラムがサポートするというグローバルな枠組みを提唱していました。この提案を国内外に持って回って調整を行い、紆余曲折を経て、最終的にB20、U20、G20デジタル大臣会合の3つの合意文書に盛り込まれました。その合意内容を執行する立場として、世界経済フォーラム第四次産業革命センターが事務局となってGSCAというスマートシティ都市連合が実現することとなったのです。
GSCA設立会合では、当時Googleの関連会社から斬新なスマートシティ計画を持ちかけられて対応に奔走していたトロント市をはじめ、「スマートシティの健全な発展にはグローバルな協力枠組みがいる」と共感する先進的な都市が世界中から横浜に集まりました。その後、22カ国からパイオニア的な36都市を集めて、自治体が規制の過当競争に陥らないよう、都市が守るべき共通の価値や原則―プライバシーやセキュリティ、インターオペラビリティなど―及びその妥当な水準を調整し、これを5つの本当に必要なルールとしてまとめました。現在、スマートシティ5原則はGSCAに参加する自治体の共通指針として共有されています。
「スマートシティはデジタル時代の『ネクスト・ビック・シング(次の大きな潮流)』になるとグローバルには言われているし、住民生活の質を抜本的に向上させる可能性がある。けれども、例えばトロント市ではGoogleの関連会社がデータを独占するような計画を出して、住民がそんなの問題だといって反対するという騒ぎも起きていました。企業の側も、各自治体のスマートシティへの理解がなかなか深まらないため有機的な連携につながらない。都市の住民を守る仕組み、都市に正しく賢い意思決定をしてもらうためにサポートする仕組みが必要だなと考え、それをアジェンダにして、G20に持ち込みました」
こうした国際的な働きかけが実を結ぶのにあわせ、そのネットワークの価値を国内の都市にも届けることが重要です。G20サミットプロセスの調整は日本センター事務局長の村木茂大さんが担ってくれましたが、同時並行で福岡市で活躍していた平山雄太さんを日本センターに迎え、今は平山さんがスマートシティ・プロジェクトを率いて、日本のスマートシティ・コミュニティの育成に尽力しています。
日本の自治体においても、スマートシティ化を進める際に首長が指示を出せばトップダウンでうまく進むわけではなく、関係する部署の連携が欠かせません。特に首長の命を受けてスマートシティ化を進めるのは40~50代の役所の課長・部長級の職員ですが、平山さんは縦割りの中で板挟みになりがちな彼らをまとめてノウハウや問題点を共有することで、スマートシティを目指す自治体のサポートをしています。日本センターは、スマートシティという国内外のマルチステークホルダーが関わる複雑な課題にも政策起業力を発揮しています。
須賀さんは、このような第4次産業革命によって起こる変化が日本の政策に与える未来についても見据えています。
「日本の今後の最大の課題である、社会保障・財政の持続性を考えて、それを時代に合わせてアップデートするには、賢いデータ・ガバナンスが不可欠だと思っています」
今の日本のセーフティーネットは、平均的な世帯や「ふつうのひと」を想定して給付水準を定め、要件に一つでも当てはまらないと、例えば車を持っていると生活保護を受けられないというような、一律で定型的な運用をせざるを得ない状況です。一方で第4次産業革命のもたらす利点は、データを用いて低コストでサービスや給付をどんどん個別化・最適化できるということ。須賀さんは行政サービスこそ積極的に個人の事情に寄せていくべきだと考えます。
「介護や保育、虐待からの子供の保護などの福祉現場は、データをほとんど使いこなせていない。だけどこういった社会の弱いところ、個人を守る最後の砦のような所にこそ、データを用いる第4次産業革命の恩恵をもたらすべきであると思うし、それを担う地方のDXにこそ成長投資をするべきであると考えています」
第4次産業革命時代に社会のセーフティーネットを維持するためには、税収をしっかり確保して財源を得続けるという現実論もあります。そのために「デジタルプラットフォーマーに対して有効な課税ができていない問題や、税務が紙だらけで効率化できていない問題に対して、本来はもっと優先度を上げて向き合っていくべき」と須賀さんは言います。
須賀さんにとってデータ・ガバナンスに取り組むことは、このような世界を実現していくことに繋がっており、日本センターはまさに未来の課題に正面から取り組み、アジェンダ形成を行なってきました。
ゼミに参加していた日本センターの専門家たちは言います。
「須賀さんのトップとしての大立ち回りというかパワーゲームの一方で、現場の専門家たち及び、課長補佐級とか現場をよくわかっている弁護士等の方々とも繋がって、ボトムアップからの話をして、(トップダウンとボトムアップ)両方向から攻めるという『巻き込み大魔神』のような動き方から政策起業家としての手法を学びました」
「須賀さんのビジョンには最初から世界が入っています。つまり日本で悩んでいることは世界の潮流にもなっていて、この問題は各国も悩んでいるだろうという見立てが明確なんです」
「自分も国際的な文脈はとらえているほうだと思っていましたが、もっと視野を広く・目線を高く、『アジア全体の問題だ、世界全体の問題だ』という意識をもっと強く持つ必要を感じました」
須賀さんならではの、グローバルでの大立ち回りを実現するビジョンと、仲間たちとボトムアップで専門的な知見や現場と繋がるリーダーシップ。グローバルにアジェンダ設定が形になっていく、ダイナミックな過程を垣間見られるゼミとなりました。
Source: ハフィントンポスト
テクノロジーと社会の関係を整理する 日本発の国際会議、その舞台裏