タッチパネルには載っていないスシロー裏メニュー。食べるにはレーンに流れているものをGETするしかないため、幻のネタとも言われている。以前の記事で、「倍盛り海鮮漬け」と「倍盛り海鮮ユッケ」の存在を確認しているが、また新たな裏メニューを発見した。
その名も「寒ぶり腹身」。シンプルになかなか流れていない上に、流れていても気づきにくいこのネタは幻中の幻だ。味も絶品で狙ってでも食べる価値があるため、本記事で特徴をご紹介したい。
・影は見えども……
まず、私(中澤)がこのネタの存在を知ったのは、行きつけのスシローでレーンに「寒ぶり腹身」というパネルが流れていたからである。ただその時は、パネルだけで寿司本体の姿はなかった。はからずも影だけを見た形である。
興味を惹かれた私は、その後、時間や店を変えて何度もヤツを追った。が、このネタのGETに集中しているにも関わらず、それらしきものと出会うことはなかったのである! こいつは「倍盛り海鮮漬け」や「倍盛り海鮮ユッケ」の比じゃない!!
スシローの森の奥に潜む得体の知れない存在・寒ぶり腹身。いつしか私は、畏敬の念すら抱くようになっていた。食うか食われるかの勝負だった森の中で、ただただひと目会いたい。そんな寿司が今まであっただろうか。とは言え、どれだけ探そうとその正体は依然謎に包まれたままである。
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・謎を追う
ひょっとして、パネルそのものが見間違いだったのだろうか。不安になってきたため、我々取材班はスシローに突撃取材を敢行。これまでの経緯を話すと、広報の都丸さんは静かに口を開いた。
スシロー広報都丸さん「確かに『寒ぶり腹身』というネタは実在します。しかし、かなりレア度が高いもので、現状、『寒ぶり腹身』のパネルがない店も多く、そういった店舗では寒ぶりとして流れているので見分けもつきにくいと思われます」
──そもそもなぜこれらのメニューはタッチパネルに載っていないんですか?
スシロー広報都丸さん「タッチパネルに載せるほどの量が確保できない部位のためです。しかし、美味しい部位なので、店舗の判断でレーンに流すというやり方を取らせてもらっています」
──とのこと。ついに掴んだ寒ぶり腹身の尻尾!
・対面
ここで逃してなるものか。そこで都丸さんにお願いしたところ、特別に実物を用意してもらえることに。案内されたスシロー最深部のテーブル席で私は見た! ヤツの姿を!!
まぶしい。きめ細かい身の表面がキラめき宝石のようだ。その脂の乗り方はまさしく旬の寒ぶりのそれ。だが、もし、パネルも案内もなしにスシローのレーンで見かけたら寒ぶりと気づかないかもしれない。なぜならば……
普通の寒ぶりより圧倒的に白いのである。
血合いもなく、銀に輝く皮下部分。まるで、白身魚のようだが、ひらめにしては脂が乗りすぎている。その真っ白な姿はどことなく神秘的ですらあり、私は言葉を失った。
食べてみたところ、コリッとしたぶりの食感を残しつつもトロけるような脂の乗り方は大トロのようだ。味の高級感も半端じゃない。しかし、まぎれもなく2貫100円。そのコスパにこれまでの苦労も報われた気がした。
というわけで、白身魚っぽいのに脂が乗っていて、おまけに2貫100円の皿がレーンに流れてきたら要チェック。それは幻の寿司かもしれない。前述の通り、なかなか出てこない一品ではあるが出会えたらラッキー。見かけたら即GETすることをオススメしたい。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.