去る2020年5月25日、全国的にコロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、1週間が経過した。連日のコロナ関連報道でも言われているように、少しずつ全国各地で人出が戻ってきているようだ。
その様子は、よくニュースで渋谷のスクランブル交差点のライブカメラや、新橋駅前の様子などで報道されることが多いが、全国的な人の流れを一番測れる場所は、「JR東京駅」だと私(耕平)は考えている。
緊急事態宣言後、初の日曜日を迎えた昨日の東京駅。緊急事態宣言発令真っ只中の頃と比べて、どれくらい人出が増えたのか? ちょうど東京駅に用事があり、実際に足を運んできたので、レポートしていきたいと思う。
今回は政府が4月7日に東京を含めた7都道府県に対して、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言を発令し、16日にはその対象を全都道府県に拡大した後の、初の日曜日となった4月19日正午の東京駅と、緊急事態宣言後初の日曜日を迎えた5月31日正午の東京駅の様子を比較した。
まずは駅構内のB1で一番人の行き来が多い改札口である「丸の内地下中央口」から1Fに上がるエスカレーター付近の様子だ。
このエスカレーターはJR総武本線や、東京メトロ東西線、丸の内線の利用客が、山手線や東海道線、新幹線の乗り換え口に移動するため、多くの人が利用する。
そして、コロナ騒動前のいわゆる「Beforeコロナ」時代は当たり前のように、日曜日の正午ともなると2台の上りエスカレーターの左側には大勢の利用客で列ができていた。
それがどうだ……緊急事態宣言真っ只中の4月19日時点では、ほとんどこの辺りを行き交いする人は見られないような状況だった。ちなみに、この時間にエスカレーターに乗っているのは、私(耕平)しかいなかった。
一方、緊急事態宣言解除後の5月31日(昨日)の同じ場所での様子は……
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「Beforeコロナ」の時と比べて、3割ほどだと思うが、人の行き交いは確実に増えているようである。
上りエスカレーターの利用者も、「Beforeコロナ」時代とは程遠い感じは否めないが、徐々に東京駅らしさを取り戻しているような気がした。
次に駅構内で一番人の量が多い、1Fの中央通路を見て行きたいと思う。
東京駅の1Fの中央通路と言えば、利用客のほとんどが、この通路を通って新幹線や在来線のホームに向かうため、とにかく人の数が凄いのは言わずとも知れた周知の事実だ。
そんな普段は歩くだけでも気を配らなければならない場所が、4月19日、緊急事態宣言後の様子を見て、思わず目を疑った!
日曜の正午にも関わらず、数えるほどの人数しか確認できないくらいに人がいない。これは本当に東京駅なのか?
そして、新幹線の乗り換え口付近に至っては……
人の気配が、ほとんど感じられなかった。もう一度言おう。これは日曜の正午の東京駅中心部の様子だ。
この頃「乗車率0%の新幹線も出てきている。」と報道を目にしたことがあったが、この状況を目の当たりにしたら納得せざるを得ない。
そして、緊急事態宣言解除後の5月31日(昨日)には、どうなったかと言うと……
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少しずつだが、利用客は増えていた。ただ前述同様、「Beforeコロナ」の時代と比較したら、2割程度回復したくらいのような印象は拭えない。
新幹線の乗り換え口付近も……
切符売り場も……
こちらは都道府県間の往来について、政府や各自治体からの自粛要請が続いている時期もあり、緊急事態宣言の発令中より、若干程度、利用客が増えてるような印象だった。
今回、東京駅の緊急事態宣言中と緊急事態宣言解除後の様子を見ていただいたが、結果的には緊急事態宣言は解除されたものの、東京駅の人出は微増だったと言うのが率直な感想だ。
そして今後、都道府県間の往来への自粛要請は段階的に解除される動きも出てきているが、全国一律完全解除までは、まだ少し時間がかかりそうな気がする。
加えて東京駅の人出が「Beforeコロナ」時代までに回復するには、海外からの利用客も多かったことから、入国規制の解除も伴わないと実現は不可能だ。
その時期はいつになるのか? せめて、来年開催予定の東京オリンピックまでに実現してほしいと、心から願っている。
Report:耕平
Photo:RocketNews24.
Source : ロケットニュース
【現地レポ】JR東京駅の「緊急事態宣言中の日曜日」と「緊急事態宣言解除後の日曜日」の様子を比較してみた
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最終更新:6月1日(月) 13:39