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SDGs「飢餓をゼロに」の達成は困難か。コロナ禍前の2019年以来、新たに1億2200万人が飢餓に直面

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国連児童基金(ユニセフ)、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)、世界食糧計画(WFP)、世界保健機関(WHO)は7月14日、「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書を共同で発表した。

報告書によると、2022年には約7億3500万人が飢餓に直面。新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動、ウクライナでの戦争などが影響し、2019年以降、世界で新たに1億2200万人が飢餓に直面しているという。

栄養価のある食事の作り方を学んだ後に、作ったご飯を受け取った女の子。(カメルーン、2023年6月14日撮影)栄養価のある食事の作り方を学んだ後に、作ったご飯を受け取った女の子。(カメルーン、2023年6月14日撮影)

飢餓の状況は地域によって様相が異なるようだ。アジアとラテンアメリカでは飢餓は減少傾向だが、西アジア、カリブ海地域、アフリカの全地域で飢餓人口は増加。特にアフリカでは世界平均の2倍以上にあたる5人に1人が飢餓に直面しており、「世界最悪の状況にあります」と報告書は警鐘を鳴らした。

さらに、依然として5歳未満児の多くが栄養不良の状態だという指摘も。2022年には、5歳児の22.3%にあたる1億4800万人が発育阻害、 4500万人(6.8%)が消耗症、3700万人(5.6%)が過体重だった。

アツィモ・アンドレファナ県の遠隔地にある村を訪れたユニセフが支援する移動式栄養クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受け、重度の栄養不良と診断された2歳のミチンジュちゃん。(マダガスカル、2023年3月撮影)アツィモ・アンドレファナ県の遠隔地にある村を訪れたユニセフが支援する移動式栄養クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受け、重度の栄養不良と診断された2歳のミチンジュちゃん。(マダガスカル、2023年3月撮影)

報告書では、新たなエビデンスとして、都市化が農業食糧システムに与える影響にも言及。「2050年には10人に7人近くが都市に住むと予測されている中、飢餓、食料不安、栄養不良に取り組む政府やその他の人々は、都市化の傾向を理解し、政策策定に反映させる必要があります」と提言している。

報告書に携わった国連5機関の長は、報告書で以下のようなコメントを寄せた。

「2030年までに飢餓をゼロにするというSDGsの目標達成が困難であるのは、間違いありません。実際、2030年にもまだ6億人近くの人々が飢餓に直面していると見込まれています。食料不安と栄養不良をもたらす主な要因は、私たちの “ニューノーマル”となっており、私たちには、農業食料システムを変革し、SDGsの目標2『飢餓をゼロに』のターゲット達成に向けてそれらを活用するという努力を倍加させる以外に選択肢はないのです」

また、ユニセフ事務局長キャサリン・ラッセル氏は、子どもたちが直面している現状に警鐘を鳴らした。

「栄養不良は、子どもたちの生存、成長、発達に対する大きな脅威です。栄養危機の規模は、栄養価の高い手ごろな価格の食事と必須栄養サービスへのアクセスを優先させること、栄養の乏しい超加工食品から子どもと若者を守ること、子ども向けの栄養強化食品や栄養治療食を含む食品と栄養のサプライチェーンを強化することなど、子どもに焦点を当てたより強力な対応を求めているのです」

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
SDGs「飢餓をゼロに」の達成は困難か。コロナ禍前の2019年以来、新たに1億2200万人が飢餓に直面

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