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閉経が早めに来る早期閉経と早発閉経。その違いは。注意すべき前兆は。専門家に聞いた

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【もっと読む】そのメンタルヘルスの不調、更年期が原因かも。緩和する6つのポイント

世の女性たちにとって、閉経は一般的に中年期に起こるものであり、それは生殖年齢の終わりを意味する。

アメリカ・フロリダ州の産婦人科医、トーマス・エンヤート医師は、「閉経は、卵巣が卵子を作るのをやめ、月経が永久に止まることで女性に起こる自然なプロセスです」と話す。

北アメリカ更年期ソサイエティのメディカルディレクターであるステファニー・ファウビヨン医師によると、閉経が起こるアメリカの平均年齢は52歳であり、全体として、閉経は45歳以降に起きることが多いという。

しかし、場合によってはより若い年齢で閉経が始まることもある。

ファウビヨン医師によると、5%〜7%が早期閉経を、1%〜2%がさらに早い時期の早発閉経を経験するという。

ハフポストUS版は専門家たちを取材し、早期閉経・早発閉経について知っておくべきことを聞いた。

早期閉経とは?

早期閉経とは、その名の通り一般的な年齢より前に閉経を迎えること。詳しく言うと、45歳未満で閉経を迎えることを指し、年齢以外は閉経と早期閉経に違いはない、とファウビヨン医師は話す。

早期閉経は、閉経前の数カ月から数年を指す「閉経周辺期」とは違う。閉経周辺期では、閉経までの間、月経周期の変化や不順(その他の症状とともに)に気づき始めるかもしれない。

早期閉経の前兆は?

エンヤート医師は、「早期閉経の兆候や症状は一般的な閉経と似ており、ほてり、寝汗、膣の乾燥、気分の変化、睡眠障害などです」と言い、感情的な苦痛、不安やうつを発症する可能性もあると指摘する。

遠隔医療企業Evernowの最高医療責任者で、スタンフォード大学で産婦人科の臨床教授をしているリア・ミルハイザー医師によると、これらは症状の始まる年齢が違うだけで、早期閉経は45歳未満、一般的な閉経は45歳以降だという。

45歳未満で妊娠をしておらず、生理が3カ月以上止まっている場合、それは早期閉経の兆候であり、医師による診察が必要だとファウビヨン医師は話す。

また、早期閉経を迎える人の中には、寝汗やほてりといった典型的な症状がない人もいるため、生理不順に注意しておくことが重要だという。そうした症状がない場合は、「医師に診察してもらい何が起こっているか診察してもらう動機を抱かないかもしれませんが、ホルモン療法を行わないと、骨や脳、心臓の健康面でリスクがあります」と述べる。

また、エンヤート医師は「乳がんや卵巣がんなど、特定のがんを発症するリスクも高くなる可能性があります」と加えた。

早期閉経のリスクが高いのはどんな人か

ファウビヨン医師は、「多くの場合、原因はわからないのです。だから、リスクが高い人が誰かと言うのは難しいのです」と述べる。

無作為に見えるが、リスクの高いグループはいくつかあるそうだ。ミルハイザー医師によると、化学療法や放射線治療は一部の人に閉経を誘発し、卵巣摘出も閉経をもたらすという。また、11歳になる前に生理が始まった女性や、家族の病歴で、たとえば母親や祖母、姉妹が早期閉経している場合もリスクが高くなる可能性があるという。他にも、喫煙者は非喫煙者に比べ、平均2年早く閉経を迎える可能性が高いと述べる。

しかしファウビヨン医師は、この2年の差が必ずしも全てのケースで45歳未満で閉経が始まることを意味するわけではない、と指摘する。そして、自己免疫疾患や遺伝子変異の中には、早期閉経をもたらすものがある、と加えた。

早期閉経と早発閉経は違う

一般的な年齢より前に起こる閉経には、早期閉経と早発閉経の2種類があり、後者は早発卵巣不全とも呼ばれる。

早発閉経の場合、40歳未満で閉経が起こる。こうした女性は「一般的な閉経年齢までホルモン療法を受けることが重要です」とファウビヨン医師は述べる。

これらの女性は、心臓病、認知症、骨粗鬆症、気分障害、性機能障害、早期死亡のリスクが高まると言い、閉経年齢までホルモン療法を行うことで、こうした健康上の問題を軽減することができるという。

早発閉経のリスクが高いのはどんな人か

「早期閉経の場合は、ただ他の多くの人より早く閉経するだけですが、早発卵巣不全(早発閉経)の場合は、何らかの理由があります」とミルハイザー医師は話す。それは病状や家族の病歴、自己免疫疾患あるいは染色体によるものなどがあるという。また、甲状腺機能低下症や関節リウマチを患っている人もリスクがあるそうだ。

加えて、染色体疾患であるターナー症候群や慢性疲労症候群を患っている人も、早期閉経を発症するリスクが高くなると言い、「もしあなたが早発卵巣不全を経験しているならば、医師と相談し、原因を特定することが必要です」と述べた。

早発閉経の前兆は?

40歳未満で妊娠しておらず、生理が突然止まった場合は、医療機関を受診すべきだとファウビヨン医師は言う。「ホルモン操作をしていない女性(避妊ピルやIUD子宮内避妊具を使っていない)に生理が来ないのは正常ではありません」

早発閉経の前兆は、寝汗やほてりなど一般的な閉経の前兆と同様だというが、早期閉経と同じように、これらの症状が全くない人もいるという。

40歳未満の人は、「生殖能力と家族計画について考慮する必要があります。また、骨密度を守ることもとても重要です」と述べた。

そして、「そうした女性は、症状のあるなしに関わらず、一般的な閉経年齢までホルモン療法を行うことが重要です」と話した。

自分が早期閉経や早発閉経を迎えたと思ったらどうすればいい?

もし自分が早期・早発閉経だと思ったら、まず医師に相談すべきだという。

ファウビヨン医師は、アメリカでは「多くの臨床医が更年期を理解していない」といい、「知識のある人に診てもらうことが重要です」と述べる。

日本には、「更年期外来」を設置している病院や「日本女性医学学会」の専門医などが存在し、それらのウェブサイトでは地域別で専門医を探せるようになっている。

ファウビヨン医師は、「私は主要な教育機関で更年期を専門に扱う医師ですが、『閉経に関する悩みを診てもらった医師は、あなたで4人目です』という女性たちを目にします。そして彼女たちは大体、大きな併存疾患のない、普通の更年期障害の患者なのです」と述べ、「これはよくある話なのです」と加えた。

治療を開始することは重要であり、適切な医療従事者は一般的な年齢より前に更年期を迎える他の人々との繋がりを作る手助けをしてくれる。そうすれば、あなたの孤独は軽減するだろう。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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