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スティーブ・ジョブズが愛した川瀬巴水の浮世絵とは?SOMPO美術館が展示。没後10年で振り返る【画像集】

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スティーブ・ジョブズさん(2006年撮影)

アップルの創業者、スティーブ・ジョブズさんが亡くなってから、10月5日で10年を迎えた。ジョブズさんが購入したのと同じ版画10点が、東京・新宿のSOMPO美術館で展示されて注目を集めている。

■友人の家に飾ってあった川瀬巴水の浮世絵を見てファンに。計25点を購入

川瀬巴水「西伊豆木負」(1937年6月)

ジョブズさんが大ファンだったのが、大正・昭和に活躍した浮世絵師、川瀬巴水の作品だ。「新版画」の旗手として抒情あふれる風景画を数多く残している。

NHKニュースによると、10代のころ、ジョブズさんは友人の家に飾ってあった川瀬巴水の浮世絵に熱中し「版画を分けてほしい」と友人の母に訴えるほどだったという。

アップル創業後、東京の画廊で川瀬巴水の作品をたびたび購入。NHKの佐伯健太郎記者の調査によると計25点に上るという。

■亡くなる3カ月前、病床にも飾ってあった

川瀬巴水「市川の晩秋」(1952年)

12月26日までSOMPO美術館で開催されている「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展では、「スティーブ・ジョブズと巴水」という特設コーナーを設置。ジョブズの所蔵品と同じ作品のエディション違いを展示している。

なかでも、巴水が1937年に手がけた「西伊豆木負(きしょう)」は桜の花の向こうに海と富士山が見える優雅な木版画だ。1983年、28歳のジョブズさんが東京を訪れた際に、これと同じ作品を購入したという。

ジョブズさんは2011年にすい臓がんで死去した。娘のリサ・ブレナン・ジョブズさんは回顧録「Small Fry」の中で、亡くなる3カ月前にジョブズさんの部屋には、巴水の作品が飾ってあったと振り返っている。

「夕暮れどきや、夕日が沈む寺院を描いた巴水の版画が、何枚か額縁にかけられていました。ピンク色の光がベッドで眠る父の横の壁に伸びていました」

Mac、iPhone、iPadなどを続々と世に送り出して、コンピューターの世界に革命をもたらしたジョブズさん。その美的感覚は、日本の浮世絵を通して培われたのかもしれない。

 

■特設コーナー「スティーブ・ジョブズと巴水」の展示作品一覧

川瀬巴水「上州法師温泉」(1935年2月)

・川瀬巴水「吉田の雪晴」(1944年)
・川瀬巴水「西伊豆木負」(1937年6月)
・川瀬巴水「上州法師温泉」(1933年12月)
・川瀬巴水「越ヶ谷の雪」(1935年2月)
・川瀬巴水「冨士之雪晴(忍野附近)」(1952年)
・川瀬巴水「山中湖の暁」(1931年8月)
・川瀬巴水「薩埵峠の冨士」(1935年4月)
・川瀬巴水「市川の晩秋」(1930年12月)
・川瀬巴水「舟津之冨士」(1936年11月)
・橋口五葉「髪梳ける女」(1920年3月)

※いずれも渡邊木版美術画舗所蔵

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Source: ハフィントンポスト
スティーブ・ジョブズが愛した川瀬巴水の浮世絵とは?SOMPO美術館が展示。没後10年で振り返る【画像集】

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