カナダのサッカーキャプテン、負けたアメリカの選手を抱擁し慰める【東京オリンピック】

それは、世界ランキング1位のアメリカ代表チームにとって、予想していなかった敗戦だったかも知れない。

そして同8位のカナダ代表チームにとっては、20年待ち続けてきた勝利になった。

8月2日に茨木カシマスタジアムで行われた東京オリンピック女子サッカー準決勝で、カナダがアメリカに1-0で勝利した。 

終了を告げるホイッスルが鳴った途端、カナダ選手は喜びの叫び声をあげて抱き合った。その一方で、アメリカチームの中には、頭を抱えて立ち上がれなくなる選手もいた。

チームメートが喜びを爆発させる中、負けたアメリカチームの選手の元へ向かった選手がいる。

カナダのキャプテンのクリスティン・シンクレア選手だ。

シンクレア選手はアメリカのリンジー・ホラン選手に歩み寄り、落ち込むホラン選手を抱きしめ、励ました。

https://twitter.com/NWSL/status/1422139012295311361?ref_src=twsrc%5Etfw

シンクレア選手とホラン選手は、アメリカのプロサッカーチーム、ポートランド・ソーンズのチームメイトで、シンクレア選手は同チームのキャプテンでもある。

国際試合では対戦相手となった2人だったが、勝者のシンクレア選手が敗者のホラン選手を慰め、励ます姿に「寛大さや品格を示している」といった声がSNSに投稿された。

サッカー界のレジェンド、シンクレア選手

CBCによると、女子サッカーカナダ代表チームは2001年3月のアルガルヴェカップを最後に、アメリカ代表チームに勝っていなかった。

それだけにミーガン・ラピノー選手やカーリ・ロイド選手などのスター選手を擁するアメリカチームに勝利したことは、カナダチームにとって大きな喜びとなったはずだ。

また、サッカー界のレジェンドで、カナダで最も成功したサッカー選手とも言われているシンクレア選手にとっても、キャリア初の金メダルを手にするチャンスが生まれた。

シンクレア選手は2015年、CONCACAF女子オリンピック予選で185得点目のゴールを決めて、男女を通じ代表選の最多ゴール記録保持者になった

また、7月21日に札幌ドームで行なわれた対日本戦では187得点目のゴールを決め、記録を伸ばしている。

シンクレア選手はこれまでに、ワールドカップに5回、オリンピックは3回出場している。ロンドン大会とリオ大会でそれぞれ銅メダルを獲得したが、金メダルはまだない。

初のオリンピック金メダルをかけ、カナダは8月6日の決勝戦でスウェーデンと対戦する。敗れたアメリカは、銅メダルをかけて、8月5日にオーストラリアとの3位決定戦に臨む。

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Source: ハフィントンポスト
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Satoko Yasuda