コーヒーの注文が「コーヒー1杯、お願いします」とシンプルにすむとは限らない。
TikTokに「#starbuckssecretmenu(スターバックスのシークレットメニュー)」というハッシュタグで多くの動画が投稿されていることからわかるように、スターバックスでは、バリスタが混乱するような複雑なカスタマイズが珍しくなくなっている。
注文する側からすれば、自分好みのドリンクを作るのは楽しいことかもしれない。しかし長いカスタマイズのリストを手渡されたバリスタにとっては、注文は悪夢になりうる。
5月初め、ロサンゼルスのスターバックスで働くジョジー・モラレスさんが、最近注文されたというベンティサイズのキャラメルクランチフラペチーノの写真をTwitterに投稿した(投稿はその後削除された)。
注文されたドリンクは、バナナやヘビークリーム、キャラメルドリズル、キャラメルクランチ、ソルトブラウンバタートッピング、フラペチーノチップス、ハニーブレンド、ダークキャラメルソース、ホイップクリームなど、13ものカスタマイズが加えられていた。
ツイートには「なぜ仕事を辞めたいかを伝える、今日のエピソード」という嘆きコメントがつづられており、何千ものリツイートやいいね!がされた。そして他のバリスタたちも、これまでに経験した悪夢のようなオーダーを投稿した。
北カリフォルニアのスターバックスで働くビアンカさんは、バナナ、アフォガードショット、カスカラトッピング、フラペチーノチップス、モカとキャラメルドリズル、トフィーナッツ、パンプキン、バニラ、パイナップルジンジャー、ラズベリー、シナモンドルチェ、ヘーゼルナッツシロップなど、31ものカスタマイズを加えたベンティサイズのグリーンティーフラペチーノの注文を受けたことがある。
ツイート:こういった注文は、2週間に一度はあります
「カスタマイズの制限がないことは理解しています。だけどこれだけのカスタマイズを加えると、もう何の飲み物なのかわかりません。それに、それぞれのカスタマイズはテイストがあいません。注文した人は、注文することを楽しんでいるように感じます」と、ビアンカさんはハフポストUS版に語った。
ビアンカさんによると、スターバックスのドリンクレシピは3分以内の出来上がりを想定して作られている。しかし多くのカスタマイズを加えると、出来上がりに時間がかかってしまう。
「これが私の仕事だということは理解しています。だけど忙しい時にこんなオーダーが入ると、全体のシステムがぐちゃぐちゃになってしまうんです」と、ビアンカさんは説明する。
さらに、お客の中には「でもそれってあなたの仕事でしょ」という態度をとる人もいるが、「余分な仕事をしても私たちは給料は上がらないし、余分に支払われることもない」と、ビアンカさんは嘆く。
ヴァージニア州のスターバックスで働いているビクトリアさんも、「お店が忙しい時には、カスタマイズが大変だということをもっと考えてくれてもいいと思います」と話す。
モラレスさんは写真を投稿した後、スターバックスのソーシャルメディアポリシーに反したとして解雇された。しかし、写真を投稿したことを後悔していないという。
「投稿で、クレイジーな注文があるということに光が当てられたと感じていますから」とモラレスさんはインサイドエディションに語っている。
一方、モラレスさんが投稿したドリンクを注文したエドワードさんは、自分のドリンクをソーシャルメディアでさらされたことを気にしていないようだ。
エドワードさんは「投稿を面白いジョークと受け止めた」とニューヨークポストに話している。
「自分のオーダーが拡散したと気付いた後、私はジョジーをInstagramで探して、投稿でトラブルが生じていないか確かめました」
「彼には、彼が投稿したことは悪いことじゃないと伝えたかった。写真は面白いジョークだと受け止められると思いました」
エドワードさんはいつも複雑なカスタマイズをするわけではなく、自分へのご褒美として、時々注文しているという。
また注文する際は、チップを弾むようにしているとも語った。
Source: ハフィントンポスト
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