「電話がかかってきたりメールが送られてきたりして、
今やっている仕事と同時に行わざるを得ない」という
マルチタスクを強いられた経験がある人も多いはず。
そんなマルチタスク中の表情をアルゴリズムで分析した結果、
「マルチタスク中は怒りや悲しみ、恐怖などの否定的な感情が生じる」
ということが明らかになりました。
その対処法として、「メールをバッチで処理する」
といった対策を導入するように提言しています。
「電話がかかってきたりメールが送られてきたりして、
実際やっている業務と同時に行わざるを得ない」という
マルチタスクを強いられた経験がある人も多々あるはず。
そして、断続的にマルチタスクを強いられたグループは
悲しみとおそれが混じり合った表情を示しました」と言及。
以上の試験中に、研究チームはカメラで被験者の表情を記録し、
アルゴリズムで分析して「感情」を割り出しました。
以下は「長い中断時間が1回」課された被験者の表情の推移。
被験者に与えられた制限時間は50分で、
同期間中に8通のメールに返信する必要がありました。
EmotionalFootprintsofEmailInterruptions|Proceedingsofthe2020CHIConferenceonHumanFactorsinComputingSystemshttps://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376282MultitaskingintheWorkplaceCanLeadtoNegativeEmotions-UniversityofHouston
マルチタスク中の人の感情についての分析を行ったのは
、ヒューストン大学とテキサスA＆M大学の合同研究チームです。
つまり、前者のチームは「長い中断時が1回」、
後者のチームは「複数回の短い中断時」が課されるわけです。
一方、「複数回の短い中断時間」グループに属する
被験者の表情の推移が以下。
そのようなマルチタスク中の表情をアルゴリズムで分析した結果、
「マルチタスク中は怒りや悲しみ、
おそれなどの否定的な感情が生じる」という事が明らかになりました。
そのきっかけについて、「マルチタスクは精神的負荷を生み、
その精神的負荷が悲しみを呼び起こしていると考えられます」
「悲しみと合わせて引き起こされる恐怖については、
おそらく次のメールが来る事を予想してしまう事がきっかけでしょう」
と紹介しました。
以上の結果について、論文の主任著者である
ヒューストン大学計算生理学研究所のイオアニス・パブリディス所長は
「マルチタスクを強いられた被験者は、
悲しみの表情がハッキリと現れました。
被験者の半数(13人)は「試験開始から10分後に
8通のメール総てが送信され、5分以内に全てに返信する」
という前提が課され、もう半数は「1つのメールを処理した
4分後に次のメールが送信される。
そして、研究チームは「マルチタスクの種類」によって
被験者が受ける影響が移り変わりするかも測定しようと試みました。
最上段の被験者を例に取ると、メール受信前は「Neutral(中立)」
の表情でしたが、メール受信後には「Angry(怒り)」、
その上「Neutral」6割と「Sad(悲しみ)」4割という表情に
変化する様子が観測されました。
研究チームは平均年齢25歳の被験者26人に、
「メールに返信しつつ制限時内にエッセイを書き上げる」
という試験を課しました。
採り上げる発表された論文は、「特に開放的な職場環境では、
否定的な感情は意識的・無意識的を問わず全部に波及すると予想される」
と言及し、マルチタスクは個人に
ネガティブな影響を与えるというだけでなく、
その影響が同僚、チーム、その上組織全体にまで
影響を与える予測があると指摘。
各々のメールは、受信後10秒以内に返信を書き
スタート出来なければならない」という要件が課されました。
最上段の被験者は、「Neutral」から「Sad」に、
その後は「Afraid(懸念)」5割「Sad」5割という表情になりました。
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