世界で最も権威ある写真大会の一つ「世界報道写真コンテスト」に選ばれた作品を展示する「世界報道写真展」(World Press Photo)が、京都市内で開催されている。
紛争地など人々の命が脅かされている人道危機の現場で撮影された写真のほか、森林火災や海面上昇といった、気候変動が地球環境と人々の暮らしに与える影響を伝える作品も展示されている。
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世界報道写真コンテストは、オランダのアムステルダムに本部がある世界報道写真財団が運営している。コンテストは1955年に始まり、2024年に67回目を迎えた。
発表によると、2024年は約4000人から計約6万点の応募があったという。
日本国内での開催は3年ぶりで、コンテストの入賞者約30人の作品が展示されている。
コンテストの大賞に当たる「今年の写真」(World Press Photo of the Year)も注目作品の一つだ。2024年の「今年の写真」には、パレスチナ人のフォトジャーナリスト、モハメド・サレムさんが撮影した「めいの遺体を抱きしめるパレスチナ人女性」が選ばれた。
サレムさんは、オランダで開かれた授賞式にビデオメッセージを寄せた。パレスチナ自治区ガザ地区では食糧や水、医療品が入手困難な状況に触れ、「あなたが見る写真が、この戦争を止めるための圧力になることを願っています」と訴えかけた。
このほか、アマゾンの干ばつやカナダの森林火災、アメリカやフィジーの海面上昇といった、世界各地で発生している気候変動による災害や環境問題に焦点を当てた作品も公開している。
【開催概要】
写真展の概要は以下の通り。
名称:世界報道写真展2024京都
会期:2024年11月30日(土)〜12月29日(日)
休館日:12月15日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時
主催:世界報道写真展2024京都実行委員会(京都新聞、世界報道写真財団)
入場料:無料
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
紛争、気候変動による森林火災も。人道危機の今を伝える 「世界報道写真展」が日本で3年ぶりに開催 京都