※2024年にハフポスト日本版で反響の大きかった記事をご紹介しています。(初出:1月12日)
冬は暖房器具や加湿器を使うため、室内の暖かく湿った空気が冷たい窓ガラスに触れ、結露が生じやすくなります。結露を放置するとサッシにカビが生えます。こうしたカビは避けることができるのです。
おそうじ本舗の技術アドバイザー・尾崎真さんに、窓ガラスのカビ対策や結露予防の裏ワザを教えていただきました。
冬はどうしても窓ガラスが結露します。結露が空気中に舞うホコリなどを取り込むと、サッシのレールやゴムパッキンに頑固な黒カビが生えてきます。水拭きだけでは落ちない黒カビは、どうすれば落とすことができるのでしょうか。
「消毒用アルコールはカビの除菌には効果がありますが、漂白作用はないので黒カビの色素を落とすことはできません。黒カビを退治するには、カビを消毒・殺菌し、色素を分解・漂白する塩素系漂白剤(キッチンブリーチなど)を使ってください」(尾崎さん)
液体の漂白剤は付けてもすぐに流れてしまい、アルミの窓枠を変色させたり腐食させたりします。大丈夫でしょうか。
「そこで役立つのが、片栗粉を使う方法です。キッチンブリーチなどと片栗粉を1対1の分量で混ぜ合わせ、ペースト状に練り上げてください。それを使い捨てスプーンか割り箸で黒カビの上にかぶせるようにのせるのです。5分ほど待って冷水シャワーで流すと、黒カビを取り除くことができます」(尾崎さん)
塩素系漂白剤は危険もあるようです。何に注意すればいいでしょうか。
「酸性洗剤(クエン酸、酢酸、トイレ用洗剤など)と混ぜると危険なので、近くに置かないようにしてください。作業時は必ずマスクとゴム手袋を使用してください。
最後は拭き取ってもいいのですが、洗い流す際はお湯を使わないこと。片栗粉は温めると粘度を増して落ちにくくなります。あまり長く放置するとパッキンを傷めるので、放置時間は5分ほどが最適です」(尾崎さん)
そもそも窓ガラスが結露しなければ、サッシのレールやゴムパッキンに黒カビが生えることもないはずです。結露の予防法はあるのでしょうか。
「サッシ窓の結露を抑える裏ワザをご紹介しましょう。結露は乾拭きしている人が多いと思いますが、乾拭きではなく食器用洗剤を薄めて窓を拭けばいいのです。
まず、バケツに水と食器用洗剤を入れ、よく混ぜてください。濃度は水1カップ(200㏄)に対して食器用洗剤大さじ1杯強です。
これに雑巾を入れて固く絞り、窓ガラスを拭いていきます。ガラスに少し泡が付きますが、時間を置くと消えます。自然乾燥させれば完了です」(尾崎さん)
食器用の中性洗剤でなぜ結露が防げるのでしょうか。尾崎さんの解説を聞きましょう。
「水蒸気がまとまってくっついた水滴は、表面張力によって窓ガラスにぶらさがっています。食器用洗剤には“界面活性剤”が含まれていて、これが塗られることで表面張力を低下させ、水蒸気が丸まらず下に落ちるのです。
サッシのレールの下にはタオルを敷いて、水分を吸い取ってください。一度行うと5日間ぐらい効果が持続します」(尾崎さん)
窓ガラスのカビ対策や結露予防、理解していただけたでしょうか。年末に大掃除ができなかった方は、この機会にチャレンジしてはいかがでしょう。
取材協力
おそうじ本舗
【関連記事】
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「窓ガラス」の黒カビ、簡単に落とす裏技とは。ヒントは洗剤。“アレ”を使えば結露の予防も楽チンに【2024年回顧】