アメリカ魚類野生生物局は12月3日、推定年齢74歳のウィズダムが11月末にハワイ諸島ミッドウェイ環礁国立野生生物保護区に戻ってきたと発表した。
【動画】推定74歳で新しいパートナーと卵を温める様子が確認された世界最高齢コアホウドリのウィズダム
ミッドウェイ環礁はコアホウドリの繁殖地で、ウィズダムもここで長年アケアカマイというパートナーと子育てをしてきた。しかし、アケアカマイの姿は数年前から確認できていない。
アケアカマイは2024年もミッドウェイ環礁に戻ってきていないものの、今回ウィズダムが新しいオスのパートナーと卵を温めていることが確認された。順調にいけば、卵は2カ月後に孵る予定だ。
ウィズダムはこれまでに約30羽のヒナを育てており、直近では2021年に卵を孵化させている。
専門家たちは、ウィズダムが70歳を超えてなお卵を産み続けていることに驚きを隠せずにいる。
海洋生態学者のカール・サフィナ博士は、「この鳥がまだ繁殖を続け卵を生んでいるという事実に我々は驚嘆せずにはいられません」とニューヨークタイムズにコメントしている。
また、海鳥生態学者のリチャード・フィリップス氏は2021年にウィズダムが卵を孵した時に、「アホウドリは非常に長生きしますが、ウィズダムは他の鳥たちよりもはるかに年上です」とニューヨークタイムズに語った。フィリップス氏が知るウィズダムの次に高齢のアホウドリは、61歳だったという。
ウィズダムは1956年に識別用の足環を装着され、それ以来科学者たちが観察を続けている。
ウィズダムが他のアホウドリよりもはるかに高齢であるため、足環が別の鳥に付け替えられたのではないかと疑念を持つ人もいる。しかしメディアの取材に応じている科学者の多くは、ウィズダムが高齢だという事実を概ね受け入れている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
推定74歳、世界最高齢の野鳥が産卵。新しいパートナーと仲良く子育て準備中