【日本初】積水ハウスとブリヂストンが、給水給湯樹脂配管の水平リサイクルを開始。サーキュラーエコノミーに向けた一歩

持続可能性の要となるキーワードの1つが、サーキュラーエコノミー(循環型経済)だ。

そして、その実現には業界の垣根を越えた、多様なステークホルダー同士の「横のつながり」が必要不可欠だ。

大手住宅メーカー「積水ハウス」と大手タイヤメーカー「ブリヂストン」は、積水ハウスの住宅で使用する給水給湯樹脂配管について、新築施工時に排出される端材を同製品の部材にリサイクルする取り組みを開始。持続可能な社会の実現に向けて、共に歩みを進めているという。

積水ハウスとブリヂストン、両社の強みと課題は?

積水ハウスでは、施工現場で発生する廃棄物を自社施設「資源循環センター」(全国21ヵ所)で回収して分別したのち、100%リサイクルする「積水ハウスゼロエミッションシステム」を導入しており、廃棄物には給水給湯樹脂配管の端材も含まれている。

しかし、内管はマテリアルリサイクルの難しい素材であることが多く、主に熱エネルギーとして再資源化する他の選択肢がないという課題があった。

一方のブリヂストンは、給水給湯樹脂配管の内管に、熱可塑性樹脂(加熱すると軟化、冷却すると硬化する合成樹脂。様々な形に加工でき、成形・リサイクルともに容易な材料)であるポリブテンパイプを使用している。

従来、製造工程内で出る端材等を再度原材料に戻す取り組みは進めていたものの、施工時に出る端材では、そのメリットを生かし切れていないことが課題となっていた。

給水給湯樹脂配管の水平リサイクルを開始

今回の共創では、両社の強みを活かして、互いに自社だけの取り組みでは解決できなかった課題を、力を合わせることで乗り越える仕組みを開発した。給水給湯樹脂配管の水平リサイクルは日本初の試みだと両社は発表している。

積水ハウスが回収したブリヂストン製ポリブテンパイプを再生材メーカーでリサイクルペレット化してブリヂストンに還元し、給水給湯樹脂配管の製造に使用するという。

これにより積水ハウスの新築施工時に排出されるブリヂストン製給水給湯樹脂配管端材の70%以上(素材重量比)をリサイクルできるようになった。また、他の用途にリサイクルされる端材を含むと全体でほぼ100%がマテリアルリサイクルされることになるという。

水平サイクルの仕組み

積水ハウスは、工場での部材生産から解体工事に至る住宅のライフサイクルのうち4部門(部材生産、新築施工現場、アフターメンテナンス、自社物件リフォーム施工現場)のゼロエミッションを、業界で初めて達成している。今後もゼロエミッションの取り組みを通じて、住宅業界のサーキュラーエコノミーの移行に貢献していくという。

また、ブリヂストンは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げている。カーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブへの取り組みをビジネスと連動させながら強化していくことで、持続的な価値創造基盤の構築への挑戦を続けるという。

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