41%は「ヒートショック予備軍」⇨TOP3の県は?「冷え」に悩む人が多い県も【調査結果】

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ガス機器大手「リンナイ」(名古屋市)は、20〜60歳代の2350人を対象に「冷え・ヒートショック」に関する意識調査を実施し、その結果を11月20日に公開した

だんだんと寒くなり、湯船が恋しい季節となったが、入浴方法を誤ると「ヒートショック」を引き起こしてしまう恐れがある。

今回の調査では、41%が「ヒートショック予備軍」であることが判明した。

【画像】「冷え」「ヒートショック予備軍」⇨TOP3の県は?

ヒートショックの認知度が高い地域は?

まず、回答者全員に「冬の時期に多い体の不調」を聞いたところ、「冷え」が最多の46%だった。続いて、「肩こり」(24%)、「便秘・下痢」(20%)、「気分の落ち込み」(15%)だった。

「冷え」の回答者を地域別で見ると、「山梨」が最も多い64%で、「滋賀」(62%)、「福井・長野・岐阜・長崎」(いずれも56%)と続いた。自宅で冷えが気になる場所は、「脱衣所・洗面室」(56%)、「トイレ」(38%)、「浴室」(34%)の順だった。

体の冷えと同時に気をつけたいのが、「ヒートショック」だ。

急な気温の変化によって交感神経が刺激され、血圧が乱高下した結果、心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾病が起こることを言う。

この「ヒートショック」について、「よく知っている」「ある程度知っている」と回答した人が多い地域は、「福島」(78%)や「栃木・長野」(76%)、山梨(74%)だった。最も認知度が低かったのは京都府(50%)だった。

医学的に温泉を研究している東京都市大学人間科学部の早坂信哉教授は、「最近メディアで取り上げられることも多くなり、認知度が上がってきたが、比較的温暖な地域での認知度はまだ低い」と指摘。

「冷えた身体を温めようと、高温で長時間の入浴をすると身体に負担をかけることになる。温度差の大きい日本の住宅事情を考えると、冬は全国で『ヒートショック』の可能性がある」と解説した。

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ヒートショック予備軍は41%

今回の調査では、回答者2350人に「ヒートショック診断テスト」(早坂教授作成)を実施した。その結果、以下の10の質問のうち5つ以上に該当した「ヒートショック予備軍」は41%に上った。

ヒートショック診断テスト

ヒートショック予備軍となった人が最も多かったのは「20歳代」。地域別では、「新潟・岐阜」(56%)が最多で、「福島」(54%)、「愛知」(52%)と続いた。最も低かったのは「滋賀」(28%)だった。

早坂教授は、「ヒートショック予備軍の割合に地域差があった。福島はヒートショックの認知度が最も高かった一方、予備軍の多さは第3位となり、認知することと実際に予防をすることの難しさが浮彫りになった」と分析。

さらに、ヒートショックは「高齢者の話」ではないといい、「意識を失うと転倒やおぼれてしまう恐れがある。血圧が低い人は特に注意が必要で、湯船から出る際はゆっくり立ち上がるなどして血圧の急降下を防ぐことが大事」と指摘した。

また、早坂教授は冷え対策として、40度のお湯に10分浸かる「低温短時間の入浴」が有効だとし、「スマホを持ち込んで入浴する人が多いが、圧倒的な長風呂になってしまうと『のぼせ』を引き起こす」と注意喚起した。

「脱水や血管拡張も招くので、湯船から立ち上がる時に立ち眩みがして転倒するなどの大けがをしてしまうかもしれない。若い人も長風呂による立ち眩みには要注意」と発信していた。

交通事故死者数の2倍

政府広報オンラインによると、入浴中に意識を失い、そのまま浴槽内で溺れて死亡するという「不慮の事故」が増えている。

厚生労働省人口動態統計(2021年)によると、高齢者の浴槽内での不慮の溺死および溺水の死亡者数は4750人で、交通事故死亡者数2150人のおよそ2倍に上った。

毎年11月から4月にかけて多発しており、次のことに注意を呼びかけている。

①入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく

②湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安にする

③浴槽から急に立ち上がらない

④食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける

⑤お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける

⑥家族は入浴中の高齢者の動向に注意する

また、もし浴槽で溺れている人を見つけたら、①浴槽の栓を抜き、大声で助けを呼ぶ②入浴者を浴槽から出す。出せない時は、浴槽のふたに上半身を乗せるなどして沈まないようにする③直ちに救急車を呼ぶーーことが重要だ。

浴槽から出せた場合は両肩を叩きながら声をかけ、反応がない場合は呼吸を確認する。呼吸がなければ胸骨圧迫を開始し、救急車の到着まで続け、人工呼吸が可能なら、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。

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