今年は酷暑だった夏に続いて“暖かい”秋となりましたが、野菜の生育や価格にどのように影響しているのでしょうか。
スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)の秋葉弘道社長は、「11月の野菜は基本的に安くなり、家計の救世主ですね」といいます。その理由には、夏や秋の暑さとの関係もあるようです。11月の野菜の価格動向について教えていただきましょう。
今年は気温が野菜に影響を及ぼしているようです。
「秋も暑さが続いたために、種まきしたものを植える定植がいつも通りの時期に出来ませんでした。遅れてスタートラインにみんな立ってしまって、それが一気に走り始めました。当然、出回るときも一気に出るということです」(秋葉社長)
これまでの高値だった野菜でも、11月に下がってくるものがあります。
「ダイコンはここのところちょっと高かったですが、11月からは下がってきます。今まで主な産地が東北や北海道で輸送費もかかっていましたが、関東物が出始めたからです。関東では、今年1番の問題は高温でしたが、一方で台風などの被害がなかったのもよかったです。
今、出回っているダイコンは、土の温度が高い時期に生育したもので、少し見た目が悪いものがありますが、日を追うごとにどんどんよくなっていきます。
注目すべきはハクサイです。今は例年と比べて少し高めですが、この後どんどん下がります」(秋葉社長)
他にも期待できそうな野菜があります。
「レタスが安く、トマトも下がっていますね。レンコンは引き続き安い状態が続きます。
鍋物に欠かせない長ネギやシュンギクなども下がってきます。キノコ類は基本的に価格があまり変わりませんが、それ以外の野菜はみんな下がると考えて大丈夫です」(秋葉社長)
寒い時期に食べたいメニューに欠かせない、タマネギ、ジャガイモ、ニンジンはどうでしょう。
「タマネギは11月は多少上がります。ただ、高くなるといっても異常な高値ではありません。10月は1年を振り返っても1番安かったので、そこから上がってきているという状態です。
ジャガイモはまだしばらく安く、ニンジンも大まかにいい。前半がよくて、秋ニンジンへの端境期(はざかいき)に品薄で少し値上がりしますが、1週間程度でしょう。出来は悪くないので基本は下がります。シチュー、カレー、肉ジャガなどを作るにはいいでしょう。
カボチャは決して悪くないですが、輸入ものになると円安や輸送費などの影響で上がるでしょう。これからの時期の国産カボチャなら、玉が大きいもの、切ってあるなら種がしっかりあって肉の厚いものを探すとおいしいものを選べます」(秋葉社長)
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
11月から安くなる「高値だった野菜」とは?「家計の救世主」となるお買い得な野菜がこれだ