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8月11日(現地時間)に閉幕するパリオリンピック。出場した女性アスリートの中には、妊娠中の選手もいた。
フェンシングのナダ・ハフェズ選手(エジプト)は、自身のInstagramで、妊娠7カ月でパリオリンピックに出場したと語っている。
「ポディウムには2人の選手がいるように見えますが、実は3人いました!私と相手選手、そしてまだこの世に誕生していない赤ちゃんです!」
ハフェズ選手は続けて、「赤ちゃんと私にとって、肉体的にも精神的にも、かなりの試練がありました。ジェットコースターのような妊娠生活はそれ自体しんどいですが、スポーツと生活のバランスを保つために闘わなければならないのは、この上なく大変でした。それでも、それに値するものでした」と振り返った。
ハフェズ選手は、ロイター通信のインタビューで、「他の母親と同じように(妊娠を)喜んでいた」一方で、「オリンピックへの夢を失うのが怖かった」といい、葛藤もあったと打ち明けた。
スポーツは彼女自身と胎児の健康にも有益だ、という医師からの助言に背中を押されたという。
メダル獲得には及ばなかったものの、ハフェズ選手は、妊娠しながらの五輪参加は「困難を乗り越えられる」という自身の証明となるだけでなく、生まれてくる子どもにとっても良い手本となり、他の女性たちへのメッセージにもなったと語っている。
アーチェリーのヤイラグル・ラマザノワ選手(アゼルバイジャン)も、妊娠6カ月半でオリンピックに出場した。
惜しくもベスト16で敗退したラマザノワ選手だが、「女性が常に目標に向かえることを証明できた」と語っている。
中国代表と対戦した競技中には、「最後の矢を射る前に赤ちゃんが私を蹴るのを感じた。そして(最高得点の)10点を射た」とも振り返った。
大会中、妊娠によるわずらわしさはなく、むしろ「一人で闘っているのではなく、赤ちゃんと一緒に闘っているのだと感じた」という。
アーチェリーの混合団体で銅メダルを獲得したケーシー・カウフホールド選手(アメリカ)も、ラマザノワ選手の選択を称賛。「いつか(ラマザノワ選手が)自分の子どもに『ねえ、私はオリンピックに行ったし、あなたも行ったんだよ』と言えるようになるのは、素晴らしいことだと思います」と述べている。
AP通信によると、妊娠中の女性アスリートがオリンピックに出場することは過去にもあったが、妊娠初期などで本人も気づかない時期での参加がほとんどだったという。
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妊娠中のアスリートもパリ五輪に出場。「夢を失うのが怖かった」