オリンピックが開催されているフランスのパリでは7月30日、36℃まで気温が上がり、屋外で競技をするアスリートたちの健康が脅かされている。
アーチェリー男子団体に出場した斉藤史弥選手(19)は29日に熱中症になり、試合後に会場の救護室へ運び込まれた。スケートボード男子ストリート予選でも小野寺吟雲選手(14)が熱中症のような状態になったと明かしていた。
気候変動による気温上昇への影響は深刻化しており、酷暑の中で競技に挑む選手たちは、失神や熱中症などを発症する恐れも高まっている。
世界20か国以上の気候変動およびエネルギーのコミュニケーション専門家で構成する国際ネットワーク「GSCC (Global Strategic Communications Council) 」が、気候変動がもたらす五輪選手への影響について警鐘を鳴らしている。
GSCCは7月29日、専門家による分析や五輪選手の不安の声を公表した。
五輪選手たちのSOS。猛暑は「深刻な敵」
パリで30℃以上の最高気温が観測された日数を、1924〜1933年と2014〜2023年で比較すると、1924〜1933年には69日だったが、2014〜2023年には188日まで急増している。
100年で、気温が上昇していることが分かる。
猛暑や豪雨などが発生する背景には様々な要因がありますが、近年頻発化・激甚化している異常気象の背景の一つには、気候変動の影響があります。
気候変動の主な原因が、大量の温室効果ガス排出などの人間活動であるということは、科学的に「疑う余地がない」と言われています。熱中症や災害への警戒や対策を行うと同時に、気候変動を止める行動が必要不可欠です。
そのためには、国や企業の脱炭素化を急速に進めることが重要です。政策や企業行動に注目し、声を上げることも大切なアクションの一つです。個人でできることもあります。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
パリの気温36度。日本人選手も熱中症で救護室へ。オリンピック選手たちのSOSと、気候変動がパリ五輪に与える影響とは