世界経済フォーラム(WEF)は6月11日、男女平等がどれだけ実現されているかを数値化・ランク付けした「ジェンダーギャップ指数2024」を発表した。
日本は146カ国中118位で、2023年の125位から7つランクを上げたものの、主要7カ国(G7)の中では最下位で、東アジア・太平洋地域でも18カ国中17位だった。
ジェンダーギャップ指数は「経済」「教育」「医療」「政治」の4分野14項目で、女性と男性の格差を数値化した指標だ。
数値は、男性に対する女性の割合(女性の数値/男性の数値)で算出され、0が完全不平等、1が完全平等を示す。
例えば0.5(50%)は、ジェンダー平等が半分しか達成できていないことを意味する。
2024年の日本の総合スコアは0.663で、0.647より0.016ポイント改善した。
<2024年の日本の結果>
全体:0.663(118位)
・経済:0.568(120位)
・教育:0.993(72位)
・医療:0.973(58位)
・政治:0.118(113位)
大きな改善が見られたのは政治分野で、2023年の0.057(138位)から0.118(113位)に上昇した。
これは、閣僚が20人のうち5人を女性が占めたことが影響している。その一方で、国会議員の男女比は0.115%(129位)と依然低迷している。
また経済分野も0.568(120位)とジェンダー格差は解消されていない。
中でも、管理職における格差は0.171(130位)で、6人中5人が男性であることを示している。推定所得も0.583と、女性の平均所得が男性より41.7%低いことが指摘されている。
世界全体のスコアは68.5%で、2023年から0.1ポイントしか改善しなかった。
WEFは、このままでは完全なジェンダー平等が達成されるのは5世代先の134年後だとして、大胆な改革をするよう求めている。
トップ10入りしたほとんどがヨーロッパの国で、中でも2009年から15年連続トップを走り続けているアイスランドは0.935と、唯一0.9ポイントを超えた。アイスランドの2006年のスコアは0.781であり、過去18年で大きく改善している。
WEFは、世界がより複雑な問題に直面する中で、ジェンダー平等の達成が女性により良い機会を与えるとしている。
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ジェンダー・ギャップ指数2024、日本は118位。東アジアでも大きく出遅れる