知ってる? カビ対策にはアレが効く。大事な「靴」を守るための簡単で効果的な掃除方法

2024/05/28 05:00 ウェザーニュース

これからの季節、雨が多くなって気温も上がり、カビが活発に繁殖を始めます。

特に気をつけたいのが靴箱。ウェザーニュースで実施したアンケート調査によると、靴にカビが生えたことがある人の割合は55.4%と半数以上に上りました(期間:2024年5月23〜24日、集計対象:11,417件 )。

対策を怠ると、お気に入りの靴をいざ履こうとしたらカビだらけ、ということになりかねません。

全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・ハウスクリーニングチームの上田律樹さんに、靴箱のカビ対策とお掃除の方法を教えていただきました。

靴にカビが生える理由

梅雨時になると、玄関の靴箱にしまっておいた靴にカビが生えていることがあります。どうして履いていない靴にカビが生えるのでしょうか。

「玄関には、外からさまざまな雑菌が運ばれてきます。人間だけでなく、雑菌にとっても玄関は”入口”になるのです。

雑菌の中には、カビの胞子も含まれています。カビは真菌という微生物の一種で、外から運ばれた胞子が玄関で靴に落ちると、そのまま靴箱にしまわれることになります。

閉め切られた靴箱には湿気が溜まりやすく、カビが繁殖しやすい環境になっています。気がつけば靴がカビだらけになっているのは、外から運ばれたカビが靴箱の中で繁殖しているからです」(上田さん)

本格的な梅雨がくる前にやっておきたい対策

もうすぐ梅雨がやってきます。その前にしておきたい掃除法を教えてください。

「次のものを準備してください。

●漂白剤(衣類用か台所用のもの)
●洗剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアミンオキシド、アルキルエーテル硫酸ナトリウムなどの表示がある、中性かアルカリ性のもの)
●塩化ベンザルコニウム(10%濃度)
●消毒用エタノール(75%以上のもの。100%は不可)
※どれもドラッグストアで購入可能

掃除の方法は次の通りです」(上田さん)

「まず、靴箱の靴を全部出します。次に、漂白剤1000mlに洗剤30~50mlを混ぜたもので、靴箱の中を拭き掃除します。そのあと、カビ予防にエタノール500mlに対し塩化ベンザルコニウム20mlを混ぜたものをスプレーボトルに入れ、靴箱内にスプレーします。

このスプレーは除菌効果があるので、靴の中にスプレーしても効果的です」(上田さん)

カビ対策を行う上での注意点は?

靴箱のカビ対策を行うときは、どのようなことに注意すればいいでしょうか。

「スプレーを靴に直接吹き付ける場合は、変色したりシミになったりしないか、目立たないところで試してから使用してください。

準備するものはどれもドラッグストアなどで手に入り、カビ取りや防カビに効果的ですが、原液は刺激が強いので使用時は必ずゴム手袋をしましょう。

扱うときは換気にも注意し、子どもの手の届かないところに保管してください」(上田さん)

普段からの対策を忘れずに

普段からできる靴箱のカビ対策には、どんなことがあるでしょうか。

「なるべく靴箱の扉を開けて、湿気が溜まらないように換気してください。

玄関の通気性が悪くて湿気が溜まりやすい場合は、棚ごとに除湿剤を置くといいでしょう。扉がルーバータイプの靴箱を選んだり、思い切って扉を外して“すだれ”をかけたりすることも通気性が良くなるのでお薦めします。

履いて帰った靴はすぐに靴箱に入れず、しばらく三和土(たたき:玄関の床)に置き、少しでも中を乾燥させてから収納するのも効果的です」(上田さん)

まもなく梅雨の季節が訪れます。その前に靴箱のカビ対策をしっかり済ませ、爽やかな気分でこの時季を過ごしましょう。

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