コバエは小さいため、網戸では防げないようです。また、繁殖力にも目を見張るものがあるとのこと。
「家の中に侵入したショウジョウバエが台所の生ゴミなどに数十個の卵を産みつけると、気温25℃で卵期間1日、幼虫期間約4日、蛹期間約4日、つまり約8~10日で成虫になるのでアッという間に増えてしまいます」
ショウジョウバエは10日足らずで成虫になると、その日から卵を産みます。1年間で30代も世代を重ねることが可能なため、大学や研究機関の実験室で遺伝学の研究に使われたりするそうです。
もう1種類、キッチンを主な住みかにするコバエがノミバエです。その名の通り、後ろ足が太くノミに似ているため名付けられました。
「体長が1~5mmでショウジョウバエと同じような侵入経路でやってきますが、動きが俊敏で跳ねるように動くのが特長です。素早く走り回る行動がショウジョウバエと見分けるポイントです」
ノミバエは腐敗した食べ物や動物の糞、肉などに潜り込んで産卵することがあり、食品衛生上問題になることがあるそうです。
「体長は2~4mm。湿気が多く薄暗いところ、腐った植物の周りを好みます。そのため、観葉植物の腐葉土に混入した卵から成虫が室内に発生するケースが多くみられます」
また、お風呂などで見かけるのはチョウバエです。
「全体に灰褐色で体表が毛でおおわれ体長は1~5mm。お風呂や台所の排水まわり、下水管などのヘドロから発生して室内に侵入することが多いです。夜行性のため昼間はトイレの壁などにとまっています」
コバエを退治するにはどうしたらよいのでしょうか。
「まずコバエが発生しやすい環境をつくらないことです。そのためには清潔にする必要があり、生ゴミを捨てる、掃除をこまめにするなどコバエの発生源を極力減らすことです」
発生してしまったコバエを駆除するには、誘引捕獲タイプの商品やスプレータイプの商品が有効です。誘引捕獲タイプの場合は、コバエは種類によって好む香りが異なるので、コバエの種類に適した商品を使用する必要があるそうです。
「誘引捕獲タイプの商品は、キッチンなど薬剤を噴霧したくない場所におすすめです。コバエの種類がわからない場合は、見かけた場所に応じて、商品パッケージの表記を参考に選んでご使用ください。また、見かけたコバエをその場ですぐに駆除したい場合は、お部屋に1プッシュするだけで部屋中のコバエを駆除できるスプレーを使えば簡単に駆除できます」
「五月蠅い」と書いて「うるさい」と読ませることがあります。旧暦5月(新歴では6〜7月)の蝿はコバエも含めてやっかいなものです。キッチンを清潔にしてコバエの発生を防いでください。
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