1: 通りすがりのコメンテータLINE問題を契機に蘇る韓国の「反日」手のひら返す可能性 岸田首相が訪韓 「特定社会基盤事業者、厳しく追及するべき」峯村健司氏
韓国の「反日」が息を吹き返してきた。通信アプリ「LINE(ライン)」の運営企業と事実上の親会社である韓国企業との資本関係見直し問題を機に、韓国の政官界から「経営権を日本に奪われる」と反発の声が相次いだ。岸田文雄首相は26日からの韓国訪問に合わせて尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と首脳会談を行うが、解決の糸口となるのか注目される。尹大統領はこれまで日本との関係を重視する立場だが、政権末期に「反日」に走った大統領の前例もある。歴史は繰り返すのか。
■岸田首相が訪韓
個人情報流出問題を起こしたLINEをめぐっては、運営企業のLINEヤフーと韓国IT大手ネイバーの資本関係見直しが懸案事項となっている。LINEヤフーの中間持ち株会社の株式をネイバーとソフトバンクが50%ずつ保有している。
総務省は、LINEヤフーがネイバーにセキュリティー対策などの改善を強く求められないことが背景にあるとみて、関係見直しを迫った。
ソフトバンクの宮川潤一社長は9日、ネイバーの崔秀姸(チェ・スヨン)最高経営責任者(CEO)とトップ交渉をしていると明かした。総務省が対応策の報告を求めた期限である7月1日までの合意を目指すが、「非常に難易度は高い」との認識を示す。
ネイバーも10日、「株式売却を含めてあらゆる可能性についてソフトバンクと誠実に協議していく」との声明を発表した。
一方、韓国の科学技術情報通信省の姜度賢(カン・ドヒョン)第2次官は「日本政府が韓国企業に株式売却の圧力をかけた」として遺憾の意を表明した。韓国大統領府高官は14日、7月1日のLINEヤフーから総務省への報告には「(ネイバーの)保有株式の売却は盛り込まれない可能性がある」と示唆した。
ジャーナリストでキヤノングローバル戦略研究所主任研究員、峯村健司氏も「LINEヤフーがネイバーとの関係を切り離すことは非常に難しい」と指摘する。
「日本側は資本関係だけではなく、技術的にもネイバーに依存している。ネイバー側は重要部分をブラックボックス化しており、日本側がネイバー抜きでイチから技術開発を行うことは困難だろう」
峯村氏は朝日新聞記者だった2021年に、利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧可能な状態にあった問題をスクープして同年度の新聞協会賞を受賞した。
峯村氏は「ずさんな企業体質は変わっていないとの印象を持つ。前述のようにネイバーに過度に依存しており、本気で改善に取り組むかには懐疑的だ。現在の姿勢はポーズだけで、ほとぼりが冷めるのを待っているとみられても仕方がない。9600万人もの利用者を持ち、『経済安全保障推進法』で『特定社会基盤事業者』に指定されるLINEヤフーは通常の企業ではない。政府も国会もメディアも、この問題を厳しく取り上げるべきだ。2度あることは3度ある」と強調した。
■文氏回顧録のタイミングで 韓国野党〝尹政権死に体〟狙う
韓国事情に詳しいジャーナリストの室谷克実氏は「『弱腰だからこういうことになる』と尹政権の対日姿勢を批判するなど韓国メディアは騒いでいるが、尹政権は事を荒立てない姿勢を見せており、外交問題には発展しないだろう」との見方を示す。
ただ、LINE問題を契機に「反日」がゾンビのように蘇りつつあるのも事実だ。
4月の韓国総選挙で第3党に躍進した「祖国革新党」代表の曺国(チョ・グク)元法相は13日、島根県・竹島への上陸を強行した。LINEヤフーと資本関係見直しなどを求めた件について、「市場と、技術、データを丸ごと奪われる」と指弾した。
最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は、総務行政を司る松本剛明総務相が、初代韓国統監、伊藤博文の子孫に当たることを挙げて、「伊藤は領土侵奪、子孫はサイバー領土侵奪」と非難した。
以下全文はソース先で
夕刊フジ 峯村健司 2024.5/25 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240525-CMSSLVJ325MBBIUN3TPEQMAK5I/
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