1: 通りすがりのコメンテータ今年1-3月期の旅行収支が四半期基準で5年半ぶりに最も大きな赤字幅を記録した。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)のエンデミック以降、内外国人観光客数がともに増えているが、以前に比べて海外を訪問する韓国人より韓国に入国した外国人比較的に多く消費した影響とみられる。
19日、韓国銀行の経済統計システムによると、1-3月期の旅行収支(暫定値)は39億ドル(約6072億円)の赤字を記録した。コロナ禍のかなり前の2018年7-9月期(-41億7000万ドル)以降、最大の赤字規模だ。旅行収支が大きな比重を占めるサービス収支も23カ月連続で「マイナス」を続けた。1-3月期の経常収支の黒字は168億4000万ドルではあるが、輸出による商品収支の黒字を旅行などサービス収支の赤字が多かったわけだ。
これは、エンデミックで外国人入国者に劣らず韓国人出国者が急速に増えた影響だ。文化体育観光部などによると、今年1-3月期の海外旅行客数は742万人で、2019年1-3月期(786万人)の94.4%まで回復した。今年1-3月期に韓国を訪れた外国人観光客は340万人で、5年前の88.6%水準だった。
特に最近、内外国人の観光消費「温度差」が赤字幅を拡大する方向に現れている。韓国人が海外で使った金額である旅行支給は、今年1-3月期74億4000万ドルで、2019年1-3月期(80億2000万ドル)に比べると、7.2%だけが減少した。出国者数を考慮すれば、外国観光に出た韓国人が以前と同様にお金を使っているという意味だ。
会社員のチェさん(38)は今年2月、旧正月の連休を利用して日本に1週間の休暇を取って行ってきた。
円安に乗って大阪・京都などでグルメ旅行に集中し、帰りはお酒やラーメンのようなお土産もいっぱい買ってきた。チェさんは「体感物価が安く感じられるので、国内でより財布の紐が緩んだ」と話した。
一方、韓国が外国人観光客などに稼いだ旅行収入は今年1-3月期35億4000万ドルで、5年前(49億9000万ドル)より29%減少した。来韓した観光客の金遣いがコロナ禍前より著しく減ったことを示している。これは団体旅行に代表される中国の「遊客」が離脱し、外国観光客の全般的な旅行トレンドもKコンテンツやキャンプ、グルメのような体験中心に変化した影響と分析される。
韓国文化観光研究院の報告書によると、中国人が韓国観光を選ぶ際に「ショッピング」を考慮するという割合は2019年72.5%から昨年49.5%に急減した。また、訪韓中国人観光客が参加する活動でショッピングが占める割合も同期間の95.1%から68.2%に落ちた。韓国免税業界は旅行客が増えた今年1-3月期にも営業損失を記録するなど低調な成績を受けてきた。
漢陽(ハニャン)大学観光学部のイ・フン教授は「個別旅行に出る外国人観光客が増え、従来のスポット・買い物中心の旅行が体験中心に変わった。中国人観光客もかつてより韓国旅行の経験が増え、親戚→家族→本人などにショッピングの対象が次第に縮小する傾向が明確だ」と説明した。
旅行収支を改善するためには、外国人観光客数の拡大・滞留期間の延長などをともに導く政策方向が必要だという声が上がる。イ・フン教授は「ソウルだけに集中した外国人観光を釜山(プサン)・光州(クァンジュ)・慶州(キョンジュ)など新しい地方に誘導し、旅行客の支出と滞留日を増やす必要がある」とし、「国内観光地の『ぼったくり』認識なども改善してこそ、海外に出た内国人の需要まで引き寄せることができる」と指摘した。
中央日報日本語版 2024.05.20 08:09
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