アメリカ各地の大学で、パレスチナへの攻撃を続けるイスラエルへの批判が高まる中、バイデン大統領は5月19日、ジョージア州アトランタの伝統的黒人大学モアハウスカレッジの卒業式に出席した。
卒業式では複数の学生がパレスチナ旗のピンバッジなどを着用してガザへの連帯を表明。
卒業生総代のディアンジェロ・フレッチャーさんも、ストールや角帽にパレスチナの旗や抵抗のシンボルをつけた。
フレッチャーさんは、スピーチでもイスラエルとガザの武力衝突に触れ「紛争は何世代にもわたって人々を苦しめてきました。10月7日以降、双方で多くの人が犠牲になっています」と語った。
「私たちは快適な自宅から、これまでないほど多くの市民が、男性や女性、子どもたちの死を悼み、すべての人質の解放を求めるのを目にしてきました」
「また、私たちは生まれて初めて、国際社会が言語や文化を超えて、一つの調和した歌を歌うのを耳にしてきました」
「私はモアハウスの学生として、いや人間として、ガザでの即時かつ恒久的な停戦を求めます――世界の人々の声に耳を傾けよ。真の正義の歌を歌え」
フレッチャーさんのスピーチには、学生や教職員らから大きな拍手が送られた。
背後で聞いていたバイデン大統領も拍手に加わり、スピーチ後にはフレッチャーさんと握手をして言葉を交わしている。
バイデン大統領も自身のスピーチで学生たちの抗議活動に触れて「平和的で非暴力の抗議活動を支持する。あなた方の声は耳を傾けられるべきだ。皆さんの声が聞かれていることを約束する」と述べた。
また「ガザとイスラエルで起きていることに胸が張り裂けそうだ」と語り、政権はガザでの即時停戦を求めていると説明した。
バイデン大統領は5月8日のCNNのインタビューで「イスラエルがガザ南部のラファに侵攻した場合、兵器の供給を停止する」と述べた。
しかしその後14日には、バイデン政権がイスラエルに10億ドル以上の武器を追加で送る計画を一部議員に伝えたと報じられた。
アメリカの大学では、停戦やイスラエルへのダイベストメント(投資引き上げ)を求める抗議活動に参加した多くの学生たちが逮捕され、コロンビア大学ではメインの卒業式が中止になった。
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4月にバイデン大統領がモアハウスカレッジの卒業式でスピーチを行うと発表された後、一部の学生や教職員から反対の声が上がっていた。
19日の卒業式では、バイデン大統領のスピーチの間、一部の学生や教職員がステージに背を向けたほか、パレスチナ旗を掲げた者もいた。
一方で、「あと4年」と叫びバイデン大統領の続投を求めた学生もいた。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
卒業生代表がバイデン大統領の前で「ガザ停戦を!」スピーチに大統領も拍手