アスパラギン酸豊富で他の栄養も
アスパラガスにはグリーン、光を遮断したホワイト、品種が異なる紫の三色があります。
「このうち、もっともポピュラーなのがグリーンアスパラですが、この季節の太陽光をたっぷり浴びて緑が大変鮮やかです。
栄養成分としてはエネルギーの生成や体の成長を助けるビタミンB群、美肌効果のあるビタミンC、骨の健康維持に役立つビタミンK、葉酸、そして主に穂先に含まれる抗酸化作用が期待できるルチンなどがあります。
また、その名の由来にもなったアスパラギン酸は、アスパラガスの旨味成分のひとつですが、栄養ドリンクの成分にもなっているくらいです。新陳代謝を活発にし、疲労を緩和する効果があると言われています」(吉田さん)
保存で注意したい驚異的な成長力
「若い穂先と茎を食べるアスパラガスは、生長期には1日に8cm程度も伸びる驚異的な力を持っています。この力は収穫後も働き、横向きに置いておくと自身の糖分や旨味成分を消費しながら穂先から立ち上がろうとします。
また、収穫時に切断すると、早く木になろうとして根元から繊維が発達して筋ばって固くなってきます。この繊維の発達も横向きに置いたほうが早くなります。蒸散作用も活発なので、収穫後は水分が失われ、鮮度が急激に落ちていきます。
つまり横向きにして長時間置いておくと、味が格段に落ちやすくなるということです。
どうしてもすぐに調理できない場合は、グラスや半分に切った牛乳パックなどの底に水を含ませたキッチンペーパーを敷き、そこにアスパラガスを立ててポリ袋で覆って保存してください」(吉田さん)