78歳の従業員を解雇したアメリカ・ジョージア州の高齢者向け居住施設が、7万8000ドル(約1200万円)の支払いに同意した。
この施設は、解雇は年齢と障害に基づく差別だとして、米雇用機会均等委員会(EEOC)に訴えられていた。
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訴状よると、高齢者向け居住施設コヴェナント・ウッズ・シニア・リヴィングで14年間勤務していたシャーリー・ノーブルさんは、78歳だった2022年2月に解雇された。
ノーブルさんは解雇1カ月前に、2021年の最優秀従業員として表彰されたばかりだったという。しかし、2022年2月に短期間入院して職場に復帰したところ、自分よりも30ほど年下の従業員が受付の仕事をしていた。
ノーブルさんはその後上司と面談し「いつまで仕事を続けるつもりなのか、働く必要はあるのか、旅行をしたり家族と過ごしたりしたくはないのか」などと尋ねられ、「あと2、3年は働き続けたい」と答えたという。
しかし、上司は入院を理由に「勤務能力に懸念が生じた」としてノーブルさんを翌日解雇した。
この解雇について、EEOCは「雇用における年齢差別禁止法(ADEA)」と「障害を持つアメリカ人法(ADA)」に違反するとして、2024年2月に施設と運営会社を訴えた。
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EEOCによると、和解条件には7万8000ドルの支払いのほかに、ADEAとADAで保障されている従業員の権利と責任についての研修を全社で実施することも含まれている。
EEOCアトランタ支部長のダレル・グラハム氏は「従業員は、年齢や医学的障害の有無に関係なく、公正な人事評価を受ける権利があります」とコメントしている。
CBSによると、施設を運営する、ブライトスペース・シニア・リヴィング社のブライアン・ヘンドリックス最高財務責任者(CFO)は「訴訟費用がかさむために和解したのであって不正行為や差別的行為を認めたわけではない。今後も差別禁止法や労働雇用法の遵守に全力を尽くす」と声明で述べている。
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78歳の従業員を解雇したのは「差別」と訴えられた米高齢者施設。1200万円の支払いに同意